[CSD]2004年1月18日《ヘッドライン》

[CSD]2004年1月18日《ヘッドライン》
 = 1面 =
◎信金店舗が会堂に様変わり——専門書店も併設した下関キリスト聖書教会
★新興住宅地開発は教会建設から——街区名も依頼された四街道キリスト教会
★イラン大地震に救援募金——日本キリスト教協議会が呼び掛け
★オランダ:改革派、ルーテル合同の新「合同教会」は宗教改革捨てる?
★<恵みのどんでん返し>ガンと闘う教会員に届いた説教 記・藤井 恵嗣
★<落穂抄>「私はあなたを赦す」

 = 2 面 =
◎小泉首相、こんどは元旦——靖国神社へ初詣が波紋
★イラク派遣を前に旭川駐屯地前でキャロリング——市内のクリスチャンが参集
★アッセンブリー:緊迫に時代に「出て行って伝える」——ろう者教職に道開く
★国際:世界でテロ厳戒下のクリスマス
★<論説>首相の靖国神社初詣——庶民の宗教性利用した政治劇 記・稲垣 久和
★<今週の本棚>『旧約聖書大全』ジョン・ドレイン著(講談社、3,600円) 評・石黒則年
★<今週の本棚>『きょうは何の日』山北宣久著(教文館、2,500円)
★<今週の本棚>『こども聖書勉強』藤本光悦、阿部知恵共著(こどもミッション、1,500円)
<情報クリップ>催し情報ほか

 = 3 面 全面広告=
☆日本ケズィック・コンベンション 2月6日~3月4日
http://homepage3.nifty.com/holy/keswick/kes.html
 = 4 面 現代若者事情=
★神を感じたい学生たち——真理より心地よい感覚求め 記・大嶋 重徳

 = 5 面 =
◎韓国の宣教船「ハンナ2号」に日本人で初乗船2年——奉仕とおして宣教師志した林武志さん
★「音楽が懸け橋になれば」——大嶋恵理香さんと工藤真史さんジョイントリサイタル
★200枚の記録写真を収録、歴史が一目で分かる——『創立100周年記念古川教会史「祈りの家」』
★<今月の試写室>「サウンド・オブ・ミュージック」 デジタルでリニューアル 評・高梨 大

 = 6 面 ビジネスのページ=
★<信仰人スピリッツ>イエスのミッションを持つ企業に——?城南電器工業所取締役・山本光世さん
★<ミッションと起業>伯父から学んだ商売の指針——森永製菓・森永乳業(株)創業者 森永 太一郎 記・杉山康夫
★<ブックレビュー>『信念を貫いたこの七人のビジネス戦略』平野 誠著 評・中野 雄一郎(アイシーメディックス、1,400円)
★<私の信仰とビジネス>[17]信仰を持つ経営者——ヤマト福祉財団理事長 小倉 昌男

信金店舗が会堂に様変わり−−専門書店も併設した下関キリスト聖書教会0401180101

 金融機関の店舗整理から、新しい教会が誕生した。山口県下関市にある単立・下関キリスト聖書教会(トニー・ハウグ牧師)は、JR下関駅から徒歩5分の場所に、新しく「下関クリスチャンセンター」をオープンさせた。同センターは、下関信用金庫大和町支店の元店舗だ。
 下関信金は以前から昼人口が多く、夜人口が少ないことなどを理由に大和町支店の売却整理を計画。昨年1月に取引先でもあった下関キリスト聖書教会に、信金の幹部が訪れ「地域に向けて伝道活動を活発に展開されている貴教会に、信金の建物を使っていただけませんか。下関の発展のためにもお願いします」と申し出た。
 整理とはいえ、フグで有名な魚市場の真正面、幹線通り沿いでにぎわいのある好立地で、人通りも多い。信金ならではの堅牢な建物も魅力だ。
 しかし、同教会の経済状態は、毎年黒字と赤字を行き来し、決して豊かとはいえない状態。ハウグ牧師をはじめ教会員にとって寝耳に水の申し出だったが、何度も話し合いをする中で、「人間的には不可能なことではあるが、無から有を生み出される神が働いてくださるのであれば、神のチャレンジを受けて立とうではないか」と決断した。
 信金との交渉、教会内外からの献金協力を経て、昨年12月7日に献堂式をした。建物の1階には礼拝堂とキッチンを備えた部屋、さらに山口県では唯一となるプロテスタントのキリスト教書店も。2階には小、中のホール、英会話教室と3つの居住ルームを備える。 ハウグ牧師は「今後、コンサートやイベント、英会話やアート教室などによって、地域に開かれたセンターにし、御言葉を紹介していきたい」と期待を語る。近く結婚式も挙行される予定だ。  同センター内の下関キリスト教書店は当面、毎週火、木、土曜の午前11時30分~午後4時30分と日曜午後にオープン。4月から専従スタッフを置いて、営業日を拡大していく予定だ。問い合わせはTel:0832-67-1884まで。

小泉首相、こんどは元旦−−靖国神社へ“初詣”が波紋0401180201

 小泉首相が1月1日、靖国神社を参拝したことに対し、抗議が相次いでいる。5日には平和遺族会全国連絡会、日本キリスト教協議会(NCC)靖国神社問題委員会、靖国参拝違憲訴訟の会・東京、政教分離の侵害を監視する全国会議(政教分離の会)など各代表が内閣府を訪れて抗議、12団体の抗議文を提出した。 小泉氏は01年に首相就任以来、8月15日直前や春の例大祭、1月14日と靖国参拝を繰り返してきた。今回は「初詣」「日本の伝統」などの言葉を持ち出し、多くの国民の理解を得られるだろうと釈明。しかし、軍国主義の精神的支柱となり国・天皇のために戦った戦死者を「英霊」として祀る靖国を、庶民の習俗儀礼とすり替えるやり方に強い反発が起きている。 政教分離の会は「宗教団体である靖国神社に首相が参拝することは、参拝の態様の如何にかかわらず、憲法が徹底して厳格に定めている国家と宗教の分離原則に違反」すると警告。初詣に合わせても、「内閣総理大臣小泉純一郎」と記帳し、宗教施設の聖域である本殿で「祭神」に対して参拝を行った行為は政教分離違反で、内外に波紋を投じ反発を招いていることは当然として、アジア太平洋地域の国々・人々の心をいかに深く傷つけているかを考えるべきであり、首相としてあるまじき行為、と指摘した。 平和遺族会はこれに加え、イラクへの自衛隊派遣決定に触れ、「(首相の靖国参拝が)自衛隊に対し、事実上強制的な『勧め』としての役割」を果たすと、国家が死を意味づける危険も指摘した。 このほか、日本バプテスト連盟靖国神社問題特別委員会、日本キリスト教会大会靖国神社問題特別委員会、同教会の北海道中会・東京中会・近畿中会・九州中会の関係委員会、財団法人日本キリスト教婦人矯風会などが抗議声明を出した。 また、首相が5日に伊勢神宮を参拝したことにも抗議声明が出ている。

韓国の宣教船「ハンナ2号」に日本人で初乗船2年−−奉仕とおして宣教師志した林武志さん04011805

 毎日生活を共にする仲間は全員アジア各国のクリスチャン。国民性や習慣の違いなどに戸惑いながらも「外国から日本人が学べることは多い。外からの知恵を日本の教会にもっと取り入れていきたい」・・韓国・ハンナ宣教会の宣教船「ハンナ2号」に日本人として初めて乗り組んだ林武志さん(33)=埼玉県狭山市、同盟基督・いのちの樹教会員=が、2年間の宣教奉仕を終えて帰国した。体験を通して宣教師になりたいと祈り始めた林さんは、日本の多くのクリスチャン青年がハンナ2号の宣教と訓練に参加することを願っている。  航空自衛官だった25歳の時クリスチャンになった林さんは、献身を志し1年間神学校で学んだ。ハンナ2号に出合ったのはその後、教会で奉仕しながら導きを求めていた01年夏。同船が日本に初寄港した目的のひとつは「ぜひ日本の青年たちも乗船してほしい」と呼びかけるためだったが、東京港に停泊していたハンナ2号を訪れた林さんは、その宣教活動に共鳴して乗船を決めた。  乗船資格の条件である50人の祈り手と月6万5千円の負担は、いのちの樹教会はじめ地域教会の有志が「支える会」を結成して支援。林さんは同年9月、サイパン島から乗船した。2年間でヤップ島、パラオ諸島などミクロネシア、フィリピン、マレーシア、インドネシアの島々を巡り、寄港地の教会と協力し賛美やダンス、ドラマなどを活用した伝道活動を行い、地元のクリスチャンに宣教のチャレンジを与えた。  64の村々に伝道チームを送り、30回の弟子訓練会、70回の子どものための福音集会、40の教会で福音コンサートを開催。船の医師・看護師による歯科診療と針治療の医療ミニストリーには8千500人の患者が訪れた。これらの活動を通して千500人がキリストを受け入れ、宣教に召命を感じて手を挙げた人は千人を数えた。  林さんの役割は、最初の1年間は甲板部でサビ落としやペイント塗り。この仕事が好きで「ハンナ2号は神様の船。どんなことでも神様が与えて下さった仕事はすばらしい」と責任感をもってやり抜く姿勢が評価され、後半の1年は宣教全体を取り仕切るプログラムマネージャーを任された。昨年9月に帰国後も、宣教会の母国である韓国へ寄港するのに、日本人である林さんが先遣隊として準備役を請われるなど、寄せられた信頼は本物。その任務を終えて11月に帰国したが今年5月には再び渡韓し、諸教会で船の働きを証しする。  乗組員は韓国、インドネシア、フィリピン、マレーシア、中国、パラオと日本の7か国からの55人。時間にルーズな国民性に慣れなかったり、英語があまり通じず意思の疎通がうまくいかなくて行き違うこともある。しかし、その中で林さんは、各国の人々の良いところを見いだした。「韓国人は宣教に対する意気込みがあり外に出ていく。パラオ人は初対面でも仲良くなるのが上手だし、フィリピン人は他の人に合わせられる。マレーシア人はまじめ、インドネシア人は素直で人の言うことを受け入れ成長していこうとする姿勢がある」  林さんは「外国の人たちの良いところを学んでいったら良い宣教ができると思う。日本人は内面を重視する美しさはあるが、もっと出ていくことを学ぶべき。準備を大切にし深く考える日本人と、まず行動する韓国人は、互いに学ぶことがたくさんあります」と語る。  【報告集会】1月18日午後4時から狭山市鵜ノ木22ノ7、いのちの樹教会で、ハンナ宣教会創設者・代表の朴修珍さんを迎え働きを聞く集会があり、林さんも証しする。問い合わせはTel:042-952-5080、同教会内・林さん。Eメール ssgt_scooby@hotmail.com。