[CSD]2006年1月29日《ヘッドライン》

[CSD]2006年1月29日《ヘッドライン》
 = 1面 =
★日本海側で記録的大雪——牧師、信徒に疲労の影

 = 2 面 ニュース=
★成長ではなく健全な教会——パーパスドリブンジャパンがセミナー
◎憲法「改悪」とのセットに危惧——キ者医科連盟ら抗議声明
★書き損じハガキで国際支援——NPOが回収運動
★<教界ニュース>基督兄弟団本部移転、ワールドビジョンジャパンほか
★<落ち穂>映画「疾走」と「聖書」

 = 3 面 ニュース・ルポ=
◎WVJ:スマトラ沖地震から1年——子どもの心のケアに長期的な取り組み
★アッセンブリー:神学校の学制改革を承認
★バチカン:教皇が平和を呼び掛ける年頭メッセージ
★ルポ・わたしたちはひとつ[最終回]:神戸西バプテスト教会?言葉を使わずとも届く賛美

 = 4 面 ビジネスパーソン=
★『ギリシャ語辞典』出版にみた神の働き——山本 れい子さん[下]([株]山本書店 店主)
★<善久の発想法>[9]つきは憑いた人についてくる 記・斎藤 善久

 = 5 面 牧会=
★<スピリチュアリティと心の援助>[9]途上にある救いのリアリティー——絶望の中でのこころの援助 講演・近藤 勝彦
★<オピニオン>もう一度、笑顔を取り戻そう 記・北 秀樹
★<恵みのどんでん返し>新しい派遣地での祝福 記・工藤 公敏

 = 6・7 面 特集/日本宣教地図=
★進展する教会・伝道所、3年間で169増——教会員・礼拝平均は横ばい
★首都圏に教会の増加集中——減少傾向進む中国・四国

 = 8 面 教会学校=
★<「成長」攻略法>山上の説教と公生涯——イエス自身に目を向ける 記・中台 孝雄
★<CS分級>飛び上がるおもちゃ——バッチンジャンプ 記・石橋 えり子

 = 9 面 特集/C・S・ルイスとナルニア国物語=
★扉の向こうにルイスが描いた世界とは——映画「ナルニア国物語 第1章ライオンと魔女」3月公開

 = 10 面 世界=
★<宣教まっただ中>エチオピア発[3]子どもの教育に力入れる 記・森田 哲也
★カッティング・エッジ・リポート[8]生活レベルの低い地域で——教会の世の光としての責任は 記・中台 孝雄

 = 11 面 文書伝道特集=
★心をつかむ教会案内をつくろう——見せる魅せる文書のポイント 記・坂本 佳子

 = 12 面 神学・社会=
★「霊性」——福音主義神学会第12回全国研究会議報告[1] 記・根田 祥一
★<書評>『ジョン・ウェスレー』野呂 芳男著(松鶴亭、3675円)評・岩本 助成

 = 13 面 情報=
★<情報クリップ>催し情報、放送伝道ハイライトほか
★BOOK:『インドウェリング』ティム・ラヘイ/ジェリー・ジェンキンズ共著(いのちのことば社、1890円)
★CD:「もうひとつの実を望まれ」松本優香ほか(ライフ・ミュージック、1000円)
★EVENT:ワーシップ・カンファレンス2006(http://www.seishokirisuto.com/activity/special.html

 = 14 面 教会=
★<ちゃちゃチャーチ>みんなで教会を立て上げよう——米国・デトロイト日本語キリスト福音教会
★<奉仕する恵み>ハンディもつ人たちから元気もらってます 長谷 和恵さん

 = 15 面 家庭・あかし=
◎豪雪被災:除雪作業に教会協力——「これからが本番」と祈りを要請
★賛美しながら謹賀新年——「年越しカウントダウン2006」
★田原米子さんの著書をモンゴル語訳で出版——モンゴル聖書協会
★<暮らしの中の信仰>イライラの元を絶つために 記・東後 勝明

 = 16 面 ひと=
★キム・ヒョンジュさん(女優)——イ・チソン役を祈りながら演じた



憲法「改悪」とのセットに危惧−−キ者医科連盟ら抗議声明=0601290202

 1月4日に小泉純一郎首相が昨年に引き続き、伊勢神宮を参拝した。同日は杉浦正健法相、川崎二郎厚労相、中川昭一農相、中馬弘毅行政担当相、猪口邦子少子化担当相らも参拝した。また、民主党の前原誠司党首も同日伊勢神宮を参拝した。首相らの参拝に、日本キリスト者医科連盟(黒川純常任委員会議長)、政教分離の侵害を監視する全国会議(西川重則事務局長)が同日、抗議声明を発表した。
   ◇
 日本キリスト者医科連盟は、今回の声明で昨年10月に公表された「自民党新憲法草案」に関してもあわせて強く反対するとしている。
 同連盟は1月9日に開催した全国委員会で「小泉首相の年頭の記者会見と伊勢神宮参拝に抗議するとともに、海外での戦争参加に道をひらく憲法の改悪に強く反対します」という声明を採択した。
 声明の中で同連盟は神道の中心施設であり、靖国神社とともに国家神道を支えて来た伊勢神宮に首相や閣僚が参拝することは、日本国憲法第20条の政教分離の原則を侵すものであること。さらに、その憲法第20条そのものを変え、神社参拝を合憲化し、自衛軍を保持し戦争参加を認めようとする「自民党新憲法草案」に強く反対するとしている。
 また、政教分離の侵害を監視する全国会議は、小泉首相の伊勢神宮参拝に対する抗議声明とともに、同日に伊勢神宮参拝を行った前原誠司民主党党首に対する抗議声明も発表した。
 同会議は、伊勢神宮が特定の宗教団体で、特定の宗教活動を行っており、首相の参拝は靖国神社への参拝と同様、日本国憲法第20条に明らかに違反すること。憲法第15条に定める公務員の義務・責任を無視すること。伊勢神宮が戦前戦中の軍国主義の精神的基盤であったことが今なお清算されておらず、外国とりわけアジアの国々との信頼を回復するためにも十分に配慮し守られるべきこと。以上の3点を挙げて強く抗議している。
 また、民主党の前原党首に対しては、前記の3点の内容で抗議声明を出した。

WVJ:スマトラ沖地震から1年−−子どもの心のケアに長期的な取り組み=0601290301

 04年12月26日、インドネシアのスマトラ島沖でマグニチュード9・0の地震が発生。その直後にインド洋沿岸を大津波が襲い、タイやマレーシアなど沿岸諸国で22万人以上の死者・行方不明者を出したスマトラ沖地震から1年が過ぎた。
 特定非営利活動法人ワールド・ビジョン・ジャパン(WVJ)では世界のWVと連携し、コミュニティー全体の復興を目指して、5年間の長期的な計画に基いた支援活動を継続している。
 この1年では、地震発生直後にインドに日本人スタッフを派遣。ニーズ調査の後、国際人道支援機関「ジャパン・プラットフォーム」の資金を受け、タミルナドゥ州ナガパッティナム管区やカタロア管区で、住居を失った人々のために仮設住居2千684棟を建設するなどした。
 現在も多くのニーズがあるが、特に子どもの心のケアに関しては、長期的な取り組みが必要だという。この分野の支援を、地域を拠点に継続的に行おうと、企業や一般からの支援を受けてタミルナドゥ州6か所に子どものためのケア・センターを建設中。
 WVによる被災各国での支援活動により、現在までに仮設住居3万9千棟が、恒久住居は1万3千棟以上を目指して、現在6千棟が建てられた。また、56万人以上に食糧を配布。1万3千500世帯が、ボートや魚網、漁具の支援を受け、漁業を再開することができたという。
 子どもの心のケアに関する支援については、200以上の「チャイルド・フレンドリー・スペース」(子どもたちがお互いにふれ合い、安心して過ごすことで、災害による心の傷が癒されることを目的とする、遊具や勉強の設備などを備えた場所)、138の遊び場、30の学校を設置した。また、13万4千人の子どもたちが、学用品の支給など教育面の支援を受けた。 
 これらの緊急、復興支援に加えインドネシアやタイでは、途上国の子どもたちとスポンサーが交流をもちながら、その子と家族、地域の自立を継続して支援する「チャイルド・スポンサーシップ・プログラム」による長期的な地域開発を計画中だという。

豪雪被災:除雪作業に教会協力−−「これからが本番」と祈りを要請=0601291501

 大雪で死者4人、負傷者6人を出した福井県勝山市にある単立ペンテコステ教会フェローシップ・勝山自由キリスト教会(トーヴェ・ボルヨソン宣教師、山本義武協力牧師)では「多くの人たちが除雪、屋根などの雪おろしで日々の大半を費やしている」状態だという。
 山本さんの話では「今冬はすでに私の実家で3回、教会は1回だったが、屋根に積もった2メートルほどの量の雪おろしをした。教会員の方や教会隣接の家では、軒先が雪の重みで破壊された」という。「昨年のクリスマスシーズンにかけ大雪が降り、キャロリングなど、毎年している幾つかの行事を中止した。自宅の雪かきのため、礼拝や集会に来れない方々もいた。しかし、そんな中で多くの教会員が忠実に教会に来てくれた」と感謝する。「特に若い人たちの助けを必要とする高齢者の方々のために。またさらなる被害が出ないように。そして大雪の中でも多くの方がイエス様の救いにあずかれるように」と祈りを要請した。
 日本基督教団の教会では、新潟中越地震の教訓を生かし、災害時の協力体制ができている新潟地区と群馬地区の牧師、信徒ら有志が、2、3メートルはある積雪量の多い新潟地区の教会に出向き、除雪した。地元では雪おろしや除雪のことを「雪掘り」と呼ぶという。
 群馬地区は昨年末から3回にわけて雪掘りに参加。1月10日には牧師、信徒10人が、十日町市本町西の十日町教会(新井純牧師)、魚沼市四日町の小出教会(安藤昭良牧師)で奉仕した。
 新潟地区は1月9日、10日にかけて十日町教会、小出教会、栃尾市栄町の栃尾教会(手束信吾牧師)で雪掘りをした。9日は地元教会と協力し総勢20人が参加。10日は群馬地区のメンバーと協力して行った。十日町教会の新井牧師は「『雪掘り』の手助けは本当に感謝している。2月には関西からも応援が来る。すでに一冬分ふったが、これからが本番なので祈ってほしい」と語った。   【中田 朗】