[CSD]2010年3月28日号《ヘッドライン》

[CSD]2010年3月28日号《ヘッドライン》

 = 1面 ニュース=
◎手足なくとも神が完全——先天性四肢障害の証し人 N・ブイイチさん
★チリ地震被害甚大——国際援助機関 活動急務

 = 2 面 ニュース=
◎ナイジェリアでキリスト者500人を虐殺か——イスラム武装集団が襲撃
★ナイジェリア:軍が知事の事前警告を無視か
★ナイジェリア:宗教的対立ではない——カトリック大司教が指摘
◎「ハーベストタイム」から「ライフライン」へ——沖縄・京都で番組放送枠を引き継ぎ
★JIFH:ハイチへ清家スタッフを派遣
★NCC:チリ大地震被災者支援で募金
★香港NCC:中国政府に環境保護活動家の釈放を要求
★フランス:専用電話での「告解」登場——仏司教会議は警告
★<落ち穂>ディボーション誌と文書伝道

 = 3 面 =
★限りある生から永遠へ——「越え行く詩人」—尹東柱(ユン・ドンジュ)をしのぶ
★米福音ルーテル保守派が独自組織へ——同性愛聖職容認に反発、離脱相次ぐ
★イスラエル:「族長たちの墓」修復計画にパレスチナ反発
★<オピニオン>新しい時代を切り開く日韓キリスト者の責任 記・趙 南洙

 = 4 面 ビジネスパーソン=
★秋山 いずみさん[下](BalaanSens主宰)——その人が素顔のまま素敵に
★<働く人の境界線>[4]時間の監査(前) 記・中村佐知

 = 5 面 情報 =
★<情報クリップ>催し情報・放送伝道ハイライトほか
★BOOK:『大好きな彼と別れて 世界で一番悲しいときに読む本』石井希尚著(青春出版社、1,418円税込)
★BOOK:『尹東柱詩集』著(キングインターナショナル、2,500円税込)
★REVIEW:『プロテスタント思想文化史』A・E・マクグラス著(教文館、4.830円税込)評・具志堅 聖

 = 6・7 面 宿泊特集 =
★離島で心ずくしのおもてなし——ホーリネス教団・大島泉の家
★苦難の時代超えバトンを次代に——在日本韓国YMCAアジア青少年センター
★学びもレジャーも好立地が人気——(財)神戸学生青年センター

 = 8・9 面 対談/世界宣教この100年で何が変わったか =
★エジンバラから東京そして全世界へ 奥山 実 vs 福田 崇
★東京で学べる世界宣教の現実——エジンバラ100年記念世界宣教東京大会(5月11日~14日)

 = 10 面 教会学校 =
★のびのび聖書、元気に賛美——新松戸福音自由教会
★<CSもうひと味>子ども平和会議2010——「平和」を共に考え、友だちに

 = 11 面 クリスチャンライフ =
★神様が授けたいのち 人に愛され人を癒して——『こころ通わせて 重症心身障害児の息子との23年間』
★インド:教科書にタバコと缶ビール持つキリストの絵

 = 12 面 教会 =
★交わりの中で育む信仰——単立・コイノニア福音教会



◎手足なくとも神が完全−−先天性四肢障害の証し人 N・ブイイチさん=1003280101

 「私たちは、神が抱いている計画をなかなか理解することができません。私も、よくやりきれない怒りをぶつけていました。どうして、神は私に腕や脚を与えてくれなかったのかと。今日は、どのようにして神が私の心を変え、喜びで満たしてくださったかお話しします」。壇上から語るニック・ブイチチさんは、27歳のアメリカ人。先天的に腕と脚がないという障害を抱える。3月2日、JECA・本郷台キリスト教会(横浜市栄区)で講演し、「神に期待することをあきらめないで」と呼びかけた。

 27年前、牧師の両親のもと、3人兄妹の長男として生まれた。出生時から、上半身は肩から先がなく、下半身は指2本を残して脚がなかった。原因は不明だ。「教会で育ったので、神が愛の存在だとは聞いていました。私は何度も手足をくださいと祈りましたが、応えられませんでした。やがて、私は神に愛されていない、間違って生まれたのだと信じるようになりました」。将来、まともな職に就けないだろう。結婚もできないかもしれない。もしできても、生まれてきた子どもを抱くことすらできない—。少年時から、ニックさんは人生の希望を失っていた。
 「学校では、できないことは山ほどありました。からかわれ、泣いた私を両親は抱きしめてくれましたが、本当に心の痛みを知ることはできなかったでしょう」。神がこの痛みを取り去ってくれないなら、自分で—。10歳の時、風呂場で自殺を試みた。「湯船につかって、1回、2回と回転していました。3回転した時、私が死んだら両親がすごく悲しむことに気づき、思いとどまったのです」


 今、ニックさんは「生きていることがとてもうれしい」と、心の底から言える。「私を見てください。私は大学を卒業し、2つの学士を取得しました。不動産業に就職もしました。今日のように、各地に招かれて講演もしています」。小さな足で歩くことができる。水泳もできる。2本の足の指で、ピースサインはもちろん、1分間に43の単語が入力でき、字も書ける。
 「真理が、私を自由にしたのです」。ニックさんは晴れやかに言う。15 歳の時、ヨハネ9章に出合った。「盲人が盲目に生まれたのは、罪を犯したからではなく、神のわざが現れるため。この個所を読んだとき、私は動くことができませんでした。『なぜ自分がこんな目に?』。これまで何度も問うてきました。イエスは、その答えを知っていたのです。忘れているのではない。むしろ、すべての人以上のご計画をもっておられたのです。手足が与えられなくても、私は神を信じます。罪と死から、私を解放してくださったからです。神は、私の状況ではなく心を変えてくださいました。神は完全な方です。いま私は、どのようなことも神がくぐり抜けさせてくださるという確信があります」とニックさん。
 「神のご計画がわかりませんか? 神はみなさんのそばにいて、その心の痛みをご存じです。抱きしめて、その時に必要な力を与えてくださる。ですから、祈り続けてください。もし神に、手も足もない者にご計画がおありだとしたら、みなさんにあるのはなおさらのことです」と、力強く語りかけた。
 現在、30か国での講演とインターネットを通して、自身の体験を証ししている。「神のことを知らない方々が、私の人生を知ることを通して、神を知ってくれれば」と願う。http://www.lifewithoutlimbs.org/
 

◎ナイジェリアでキリスト者500人を虐殺か−−イスラム武装集団が襲撃=1003280201

 【CJC=東京】アフリカ中西部のナイジェリア中部プラトー州当局者によると、州都ジョス南郊のキリスト教徒が多数を占めるベロム族の村3か所で3月7日早朝、イスラム教武装グループとみられる集団の襲撃があった。同州当局者は8日、200人以上が死亡、32人が負傷し、容疑者26人が拘束されたと述べた。
 虐殺された人の数は正確に把握されてはいないものの、ドゴハハウワ、ゾット、ラットサットの各村でイスラム教武装グループに500人近くが殺害されたと見られる。生き残った村民は自宅を離れ避難し、隣接するバウチ州の赤十字キャンプには約600人が収容されている。
 プラトー州は、ナイジェリアでイスラム教が優勢な北部とキリスト教が優勢な南部との中間に位置している。ナイジェリアでは人口を二分するイスラム教徒とキリスト教徒の対立に、数百にも分かれる民族同士の紛争が絡み、住民間の衝突が後を絶たない。
 病気療養中のウマル・ムサ・ヤラドゥア大統領の代理を務めるグッドラック・ジョナサン副大統領は、同州と近隣の州に厳重な警戒を呼び掛けるとともに、治安部隊に犯人の追跡を指示した。
 武装グループは、家屋に放火、3時間にわたって逃げ出す住人にイスラム教徒が使うフラニ語で「誰だ」と問い、答えがないと殺した。女性と子どもが狙い撃ちされた。
 逮捕された20歳の青年は、家族への迫害に対する報復行動と主張している。現地警察署長は、加害者は殺害実行で報酬を受けていたとしたものの、詳細は明らかにしなかった。政府が問題に関与しないと信じる住民と警察との間で緊張が高まっている。首都アブジャでは10日、政情破局から失業までに政府の行動を要求して、数千人が抗議行動を行った。ジョスでは、黒衣に身を包んだ女性数百人が聖書や木製の十字架、マンゴーの枝などを持って行進した。
 ナイジェリアの警察や軍はイスラム教徒が支配している。キリスト者青年は、ナイフや自製の刀、ナタ、弓矢で自衛し、バリケードも築いている、という。
 米英など各国政府は、国際テロ組織アルカイダの影響力を懸念、国際人権団体も正義のために責任ある行動を関係当局に要請している。

◎「ハーベストタイム」から「ライフライン」へ−−沖縄・京都で番組放送枠を引き継ぎ=100328020

 3月で放映を終了するテレビ伝道番組「ハーベスト・タイム」(ハーベスト・タイム・ミニストリーズ)の番組枠を引き継ぐ形で、別のテレビ伝道番組「ライフ・ライン」(PBA=太平洋放送協会)が沖縄と京都で4月から放送を開始する。沖縄テレビ(OTV)では土曜朝5時30分から、KBS京都では土曜朝6時25分からの30分間。
 沖縄、京都ではこれまで「ライフ・ライン」を放送したことがなく、放映実現は念願だった。ハーベスト・タイムが終了することを知り、PBA理事長の村上宣道氏がハーベスト・タイム・ミニストリーズ代表の中川健一氏に協力を要請。中川氏が両放送局に交渉し、同一時間枠・条件で引き継ぐことが実現した。
 PBAでは地域教会の協力体制があり、その要請を受けて番組を提供する形を取ってきたが、今回は急きょ決まり、これから地元教会と協議しながら協力体制づくりをしていくことになる。
 団体の枠を越えた連係プレーによって、貴重な放送伝道の機会を生かす協力が実を結んだといえよう。