[CSD]2001年2月11日号《ヘッドライン》

[CSD]2001年2月11日号
《ヘッドライン》
 = 1面 =
★丘の上の祈りから50年——ちいろば牧師夫人と三浦光世さん京都で再会
★「親イスラエル」と見られ、パレスチナ人2人公開処刑
★インド大地震に救援——キリスト教団体早い初動
★<講壇に立つ女性たち>[4]嵯峨野キリスト教会牧師 宮城 周子さん(下)
★<落穂抄>高校生と携帯電話
 = 2 面 =
★<21世紀教会は何を>[3]なぜイエス・キリストなのか
◎イスラエル:「反改宗法案」またも提出——電子メールなど通信手段も規制
★アフガニスタン:「改宗者は死刑」——タリバン政権が明言
★インドを襲った最悪の惨事
◎リーダーを育てる技能——コーチングを学ぶセミナー
★JEMA:女性の影響力主題に修養会
★各地で日本語によるプレアー・サミット
★CCA総幹事に韓国の安戴雄氏
★<世界の出来事フラッシュ>英国、ルーマニア
★<論説>新世紀「神の国計画」へ 記・有賀喜一
★<神の国の物語>[12]審判と神の国 記・谷口和男
 = 3 面 2・11特集=
★キリスト者に問われる愛国心 記・丸山忠孝
★2・11集会案内
 = 4 面 =
★「天皇制克服」が焦点に——断食祈祷聖会2001
★講演要旨:世界に出て行く準備がありますか 講師:ローランド・タン
☆第23回あかし文学賞公募(2月末日締め切り)
 = 5 面 =
◎「ジーザス」手話版ビデオ登場——ろう者の第1言語で翻訳
★『たいせつなきみ』が好評——東京・池袋でパネル展示
★大事の裏には小さな祈りが——「健康な教会セミナー」
★ギリシャ:正教会司祭ロックバンドの演奏禁止を教会が要請
★<ひと>目黒未奈さん——第8回読売演劇大賞女優賞にノミネート
 = 6 面 =
★<聖書66巻>使徒の働き[2]ユダヤ人をはじめギリシャ人にも 記・倉沢 正則
★<書評>『近代日本キリスト者の信仰と倫理』鵜沼 裕子著(聖学院大学出版会、3600円)
★<新刊書紹介>『明日への希望』藤巻 充著(日本ホーリネス教団出版局、1800円)
★<新刊書紹介>『「BOSS」は「バス」』Dr.キノシタ著(小学館文庫、476円)
★<情報クリップ>催し情報ほか

イスラエル:「反改宗法案」またも提出−−電子メールなど通信手段も規制0102110202

イスラエルの「ヤテド・ネ・エマン」紙などの報道によると、ラビであるモシェ・ガフニ議員は、最近また、「いかなる通信手段などをもってしても改宗を促す者は禁固刑にする」という、いわゆる反改宗法案を今国会(第15クネセト議会)に提出した。
よく似た法案は、先国会でも幅広い政党の支持を得て、第1回のリーディング(読会)を通過した後に廃案となっているが、今法案も先ごろ23対9の賛成多数で第1回リーディングを通過した。
ヨッシィ・ベイリン法務相は、「個人の宗教を変更する権利も表現の自由の一部である」として反対声明を出している。
新法案「手紙による改宗誘発を禁止する法」は、現行の「買収による改宗禁止法」に追加事項として提出された。
骨子は「直接的、間接的にかかわらず、個人の改宗を促すいかなる手紙、ファクス、電子的手紙、その他の通信手段を用いる者は、3か月の懲役とする」というもの。
提案理由として「イスラエル国にとって、すでに存在する法令にあるように、宣教師の活動による個人の改宗は違法である」とした上で、近年特に目だっているカルト集団(メシアニック・ジューやクリスチャンのことを正統派ユダヤ教はこう呼ぶ)による改宗を促す文書の印刷・配布、広告などは、受け取る者たちに不快感を与えている、と指摘。
「この重大な現象を無視することはできない」として、改宗を誘発するいかなるものをも明確に禁止する懲役刑を伴った法令の必要性を強調する。
現行法令には明記されていなかった、ファクス、Eメールなどを含む、いかなる通信手段をも処分対象とすべきだ、とする。
現地のメシアニック・ジューは同法案に対して警戒感を表明、メシアニック行動委員会(MAC)は全世界のクリスチャンに祈りの要請を発信した。
この法律が施行されると、新約聖書を含むすべての伝道文書、トラクト、広告が処分対象となる。
以前廃案になったもののように、今法案に多額の罰金は盛り込まれていないが、「超正統派のみならず、多くの議員に支持を広めているこの法案は、続いて少数派である現地の信者たちにとって、大きな信仰の試練だ」として、ローザンヌ・ユダヤ人伝道協議会日本支部(LCJE)事務局長の石黒イサク氏は、「主にある兄弟・姉妹たちのために祈り、私たちも再び抗議の声を上げなければならない」と呼びかけている。

リーダーを育てる技能−−コーチングを学ぶセミナー0102110205

牧師、教会開拓伝道者、信徒リーダーなど、リーダー(指導者)を育てる「コーチング」の技能を学ぶセミナーが、全国各地で開催される。
米国でバプテスト・ジェネラル・カンファレンスの開拓伝道に実績を上げているTeAmericaからコーチングの専門家が講師として来日するほか、日本国内の教会でのコーチングの実際例も紹介し、具体的、実践的な学びをする。
日本福音宣教師団=JEMA=チャーチ・プランティング・インスティチュート(CPI)、ライフミニストリーズ日本教会成長研修所、文脈化研究(RCA)の共催。
開催地と日程は【北海道】2月20日~21日、札幌国際教会【関東】北海道と同日程、奥多摩バイブルシャレー【関西】2月22日~23日、大阪コロナホテル【沖縄】関西と同日程、厚生年金沖縄浦添荘。
申し込みは2月13日までに登録費5000円を郵便振替00140・2・176545、JEMA—CPIへ送金し、住所、氏名、性別、参加するセミナーの開催地、電話およびファクス番号、教会または所属団体名、Eメールアドレスを書いて、FAX03・3295・1354またはEメールJEMA@Jema.orgまで。
問い合わせはTEL03・3295・1949、JEMA。
宿泊費、食費などは会場によって違うので、確認の上予約申し込みを。

「ジーザス」手話版ビデオ登場−−ろう者の第1言語で翻訳0102110501

世界で初めて、ろう者によって翻訳された手話版の映画「ジーザス」(発行元=JCCC・日本キャンパス・クルセード・フォー・クライスト)が発売された。
「日本に38万人いるろう者に、福音を伝えたい」という思いで作られた作品だ。
日本語と違う文法を持つ、ろう者にとっての第1言語の「日本手話」で翻訳。
より直接、ろう者にメッセージを語る。
「ジーザス」(ジョージ・ヘイマン監督)はルカの福音書に基づいた脚本で、イエスの生涯を忠実に再現したと言われる映画。
現在624の言語で映画化され、39億人が見た作品だ。
手話版のジーザスも今までにアメリカやロシア、ブラジルなどで訳されてきたが、聴者や難聴者が訳し、国語対応的なものだった。
しかし日本では世界的にも初めて、ろう者の第1言語「日本手話」で翻訳した。
翻訳と映画で手話出演をする南田政浩さん(東京ローア・バプテスト教会牧師)は「『日本手話』は日本語とは文法も違います。
ろう者にとって一番なじみがあり、わかりやすいのは『日本手話』です」という。
1人で登場人物すべての役もこなし、体の向きや顔の表情、そして「日本手話」によって、映画を忠実に表現する。
「私も20年前に『ジーザス』を見ましたが、映画館内に手話通訳がいたのに、内容が分からずがっかりしました」。
日本語の文法に対応した手話を長時間見ると、細部までは理解できず、かなり疲れるのだという。
現在日本にいるろう者は38万人(厚生省調べ)。
そのうちクリスチャンは約2500人。
牧師は約60人いる。
「このビデオを通して、1人でも多くのろう者に福音を伝えたい」。
南田さんの願いだ。
今年になってからビデオが発売され、「ViBi日本ろう福音協会」を通して1月で100本以上が売れた。
南田さんもクリスチャンではない友人にプレゼントした。
「手話が見やすくて疲れない。
イエス様が十字架にかかるシーンは、胸が痛んだ」という感想だった。
昨年末にJCCC(栗原一芳代表)が企画した「ジーザス」ビデオの車内広告を見て、「手話付きが見たい」という声を聞いていた南田さん。
「ジーザス」手話版によって直接ろう者に届く言葉で福音が伝わることがうれしいと話した。
「ジーザス」ビデオは全国キリスト教書店で発売中。
1980円(税別)。
問い合わせTEL&FAX0424・95・1778(ViBi日本ろう福音協会)、TEL042・926・0868(JCCC)。