2001年9月16日号(次週9月30日号は休刊します)《ヘッドライン》

2001年9月16日号(次週9月30日号は休刊します)
《ヘッドライン》
 = 1面 =
◎<米同時テロ>報復手段をとらないで——被災者のため各地で祈り会
★<米同時テロ>武力によらない平和を——NCCが生命
★<米同時テロ>「困難に神の慰めが必要」——B・グラハム氏テロの声明
★中東・米国の人々に真の平和を——ハシム・カメル氏エジプト会議の意義訴え
★「一致」求め諸派3000余人糾合——ペンテコステ・聖霊運動100年祭
★<落穂抄>新しい世界宣教の可能性にかける

 = 2 面 =
★教派を超え「神の家族」——相模原宣教フェスティバル
◎<聖霊運動100年祭>聖霊によりイエスの愛に生きよ
★<聖霊運動100年祭>同時多発テロ覚え、為政者と米国民のため祈る
★ITで聖書研究がより深まる——新共同訳聖書原語コンコルダンスCD-ROM10月1日発売
★フェルティバル2001:全体祈祷会開催——準備大詰め
★フェルティバル2001:聖霊運動100年祭でも参加・協力をアピール
★<教界の動き>新宿復興教会(Tel.03-3320-6449)開設
★<論説>不況・リストラ——「天職」に神のみ旨を信じて 記・津村 春英

 = 3 面 =
★<米同時テロ>人類の罪の深さを思い圧倒された 大倉めぐみ
★<米同時テロ>フィラデルフィアで緊急祈祷会開催
★<米同時テロ>不条理への悲しみ、疑問、不安感の渦巻く現地 錦織学

 = 4・5 面 宿泊特集=
★客と神との出会いを ペンション「シャローム」
★家族で農業体験できる ペンション「イーハトーブ花の郷」
★世界のクリスチャンと交流 「軽井沢フェローシップバイブルキャンプ」
★迎える心は「お帰りなさい」 キャンプ場「シオン錦秋湖」
★ウッドシェッド新装オープン 恵みシャレー軽井沢

 = 6 面 全面広告=
☆東京:第16回聖化大会(10月15日~16日:淀橋教会)
☆大阪:ジョン・ウェスレーに学ぶ会公開講座と聖会(10月19日:大阪桃谷教会)

 = 7 面 =
◎放任ではない自由な保育——サンライズ学園のぞみ幼稚園
★香港日本基督者会:自教会から教職者誕生——礼拝出席者倍増で第2会堂取得
★映画「親分はイエス様」が「ぴあ」で満足度1位
★牧師はストリートミュージシャン——商店街で広げた友達の輪
★中年男性向け伝道ツールCD「LEGACY」
★<CDの時間>「KING DOM COME」

 = 8 面 生活のページ=
★<あの日のメッセージ>「挫折した献身」 「罪の赦し」の福音を知る 記・米内 宏明
★<投稿>ビジョンはパズルのピースのよう
★<投稿>敗戦後の教員
★<投稿>「ママとぼく」
★<今週の本棚>『ペンテコステ・リバイバル 上』エディス・L・ブラムホッファー著(福音出版社、600円)
★<今週の本棚>『どんなことにもくよくよするな!』ササキ・I・ミツオ著(サイト出版、838円)
★<今週の本棚>『夢見る人』繁栄の法則 チョー・ヨンギ著(純福音出版、953円)
★<情報クリップ>催し情報ほか

<米同時テロ>報復手段をとらないで−−被災者のため各地で祈り会 0109230101

ニューヨークの世界貿易センタービルやワシントンの国防総省など、米国の経済・軍事の中枢部を狙った同時多発テロが9月11日朝、米国東部の都市と近郊で発生した事件で、全米に住む日本人の牧師、信徒にも衝撃が走っている。
(関連記事2、3面) ニューヨーク市ブルックリンに住むバイオリニストの大倉めぐみさんは、その日の朝、ハイジャックされた旅客機がツインタワーに衝突する音を聞き、屋上からビルが崩れ落ちる瞬間を目撃。
ショックで、「主よ、主よ」と叫び続けたという。
「傲慢さを打ち砕かれ、無力さを思い知らされた。
自分の信仰も考えさせられた。
今、アメリカではどの宗教も同じという考えが主流で、神に頼るのを忘れている。
アメリカも私も『悔い改め』が必要だと感じた」。
大倉さんは「アメリカが報復という手段を取らないよう祈って欲しい」と語った。
世界貿易センターのツインタワー崩壊現場から、車で30分ほどの所に住むニュージャージー州・日本語キリスト教会牧師の錦織学氏は、「今(11日夜)は平静を保っているが町の人たちは大変なショックを受けている。
ニュースでは盛んに『パールハーバーの再来』と報道されている。
外にあまり出られないので集会もキャンセルし、今はそれぞれが祈っている」と緊迫した口調で語る。
マンハッタンから北方約30キロのベッドタウンに住むグリニッチ福音キリスト教会牧師の近藤泉氏は、「12日夜に男性のメンバーが、13日朝に婦人たちが集い、被害者と親族に神のいやしと慰めがあるよう祈りの時を持った。
タワーが崩れて行く様を見て言葉を失った。
同時に物質文明のもろさを象徴しているように感じた。
私たちが本当は何に基礎を置いて生きているのか、神様から問われているように感じた」と語った。
ケンタッキー州に住む南部バプテスト神学校在学中の渡辺 聡氏は、「ラウンジでテレビを見ていた。
市民は比較的冷静だ。
娘の学校の先生から『事件の話はしないように』と言われた。
ショッピングモールはすぐに閉まった」と語った。
西海岸にあるカリフォルニア州・北米ホーリネス・ランチョ・ラコスタ日本人キリスト教会牧師の大倉信氏は「全米の空港が閉鎖され、フリーウェイもクローズ。
ダウンタウンのバーには人は一人もいない。
事件のあった日に牧師会があり、そこでこのために祈りをさげた。
ラジオである牧師が『アラブの人が逆に差別されないように』とコメントしていた」、ウエスト・ロサンゼルス・ホーリネス教会牧師の古山隆氏は、「信徒の中にニューヨークに行っている人が何人かいて、懸命に連絡を取っている」と安否を気遣った。
ハワイ州マキキ聖城キリスト教会牧師の黒田 朔氏は、「(ニューヨークから)離れているとはいえ、ハワイもアメリカ。
献血の呼びかけには『もう十分』とストップがかけられるほどの応答があり、市民全体が自分のことと受け止めている。
教会ではニューヨーク、ワシントンにいる家族や友だちの安否を気遣い祈り合っている。
今夜(12日)にも超教派の祈祷会が開かれる」と述べた。
9月7日から6日間サンフランシスコに滞在予定の「星野富弘 花の詩画展ツアー」(主催・いのちのことば社宣教文化事業部)一行は、空港閉鎖のため帰国予定が延び、13日から3日間東京で開催予定だった「緊急支援トレーニングセミナー」(主催・日本福音同盟)は、講師が来日できなくなり中止となった。
先週号までの見出し フラッシュ&トピックス

<聖霊運動100年祭>聖霊によりイエスの愛に生きよ 0109230202

20世紀初頭、米国各地で異言を伴う「聖霊体験」によるリバイバル現象が起きたことに始まり、世界の教会を巻き込んだペンテコステ・聖霊運動の100周年を祝う集会が9月10日から12日、大阪市内の大阪国際会議場を主会場に開催された。
「ペンテコステ・聖霊運動100年祭」では主講師として米国からベニー・ヒン氏を、韓国からヨイド純福音教会主管牧師チョー・ヨンギ氏を招き、当初6回の聖会中5回を担当する予定だった。
だがヒン氏は、台風により自家用ジェット機が機長の判断で飛行を中止したため来日できず、委員の日本人諸氏が4回の聖会で入れ替わり奉仕した。
大会の目玉講師のキャンセルに委員らはショックを隠せなかったが、「すべてが聖霊の導きの中にあると信じます」と前向きに受け止めた。
チョー氏も「日本はもう外国の先生に頼る必要はないという聖霊の導き。
日本の器が立ち上がるのです」と励ました。
この結果、ペンテコステ、カリスマ、第3の波から、代表的な牧師たちが講壇に立った。
自身の「聖霊体験」を、滝元明(全日本リバイバルミッション主幹)、浜崎英一(日本バプ連盟・大津バプテスト教会牧師)、手束正昭(日基教団・高砂教会牧師)、水野明廣(神の家族・クリスチャンライフ)、船津行雄(アッセンブリー・金沢キリスト教会牧師)、稲福エルマ(単立・新宿シャローム教会牧師)の各氏が証し。
万代栄嗣(福音宣教会・松山福音センター牧師)、大川従道(大和カルバリーチャペル牧師)、菅原亘(オープン・バイブル・神戸栄光キリスト教会牧師)、村上好伸(カリスチャペル牧師)の各氏がメッセージを取り次いだ。
万代氏は、21世紀の社会を?自分さえよければいいというわがまま?何でもお金で価値を計る傾向?変わりやすく使い捨てで、いつまでも変わらないものが見いだせない世の中、と描写。
小学校での惨殺事件、中学生が中学校教諭に殺される事件など、暗い世相の根源は「人の本質が罪人だから」であり、「悪の力にのみ込まれてはいけない。
この社会を変えるのは聖霊の力」と指摘。
「現象に振り回されやすいが、しるしをイエス様による救いと切り離して独り歩きさせてはならない」として、好奇心で不思議な現ればかり求める傾向に警告し、「聖霊は単なる力ではなく神ご自身。
三位一体の神様の真理の偉大さを決して忘れてはならない」と注意を喚起。
「聖霊なる神様が私たちに触れて下さるから、2千年前のイエス・キリストをまざまざと経験し、創造主なる神様とひとつとなれる。
約束の御霊を受けよ」と勧めた。
大川氏は「助け主なる聖霊様」と題し、ヨハネ14章から説教。
「別に助け主を送る」と約束された聖霊は「イエス様がここにいるのと全く変わらない助け主だ」として、聖霊なる神がどのような状況で私たちを助けて下さるのかについて、?魂の救いのため、?互いにさばかない愛を心の中に豊かに満たすため、?癒しを与えて下さるため、?人生を祝福で満たして下さるため、?末の世の特別の祝福のため、と整理。
「リバイバルは絶対に起こる。
聖霊に満たされるとは、支配されるという意味。
聖霊に明け渡し、ゆだね、おささげしたら、神様は用いて下さいます」として祝福を宣言した。
チョー氏は最後の聖会で、米国の同時テロ事件に触れ、「なぜこのような事件が起こるのか。
なぜ人はこんなに憎しみ合うのか」として、創世記から「互いに自尊心と自己主張と自己欲求があり、譲歩しない」罪の結果、人と人が争い国と国が敵対する、と分析。
「宗教も科学も哲学も政治も主義もこの問題を解決できない」とし、自己を犠牲にするキリストの愛だけが解決の道だとして、この愛の実践に生き、息子を殺害した共産ゲリラを養子とした韓国の孫良源牧師、アフリカの病者のために生涯をささげたシュバイツァー、インドの貧しい人々のために尽くしたマザー・テレサらの実例を例証。
「地位・名誉・学があっても、愛がないなら無に等しい。
私たちが聖霊充満され異言を語っても、大きな教会になっても、愛がなければ無に等しい。
キリストの愛だけが人類を神のもとに導くことができる。
イエス様の愛は聖霊によってのみ私たちの内に注がれる」と訴えた。
「この愛が爆発しなければリバイバルは起こらない。
聖霊様はイエス・キリストの愛を皆さんの心に注ぎたいと願っておられる。
聖霊様によってこの愛に満たしていただくように祈りましょう」と促すと、満堂の会衆は一斉に叫び求めた。
フィナーレでは司会者の提案で「御霊によって私たちはひとつです」と大きな声で告白し、感謝の祈りをささげた。
先週号までの見出し フラッシュ&トピックス

放任ではない自由な保育−−サンライズ学園のぞみ幼稚園 0109230701

埼玉県川越市の西端、隣接する日高市にほど近いところにある学校法人サンライズ学園のぞみ幼稚園(三上友通理事長代理=アッセンブリー・サンライズのぞみ教会牧師)は、主体性保育、異年令縦割り保育という特色ある保育をしている。
室内のどこからでも全体が一望できるように低い棚で区切られた300平方メートルの保育室。
その中で子どもたちが自由に遊び回っている。
ままごとをする子、粘土遊びをする子、絵の具を使って絵を描く子、室内だけでなく外の砂場で土いじりをして遊ぶ子など様々だ。
どの子も生き生きとした表情をしている。
子どもたちが自分でやりたいことを選ぶ保育、一見、子どもを放任しているようにも映る。
しかし、礼拝の時間を知らせる音楽が流れると、全員が順序よく自然に列を作っていくなど、するべきことは守られている。
1967年に、教会とともに設立された幼稚園は、三上氏が派遣された86年、34人の園児が次年には25人になってしまうほど厳しい状況だった。
なんとか魅力ある幼稚園にしたい。
宣伝費をかけることができない分、良い保育をしていこうと、先生たちとの試行錯誤の日々が続いた。
その中で取り入れたのが主体性保育、異年齢縦割り保育だった。
一方的に教え込むのではなく、子どもの人格を認め、自分たちが経験を通して考えていく保育。
例えば、顔の絵を描く時、先生は一方的に顔の描き方を教えない。
子どもが何を表そうとしているかが大切で、上手に描かせることが目的ではないと考えるからだ。
「たとえ自分の子どもが書いた絵が、見栄えが悪くても子どもたちの意図がある」と保護者には説明する。
特に遊びの時間に、この保育の特徴は一番現れる。
一人の子どもが紙でリンゴを作る。
周りがお金を作り出す。
そうするとお店を作って商売を始める子どもがでてくる。
子どもの遊びが、段々と大きな輪となり、最後には全員を巻き込むようになる。
先生はできるだけ途中で辞めさせないようにして、帰宅時間のぎりぎりまで遊ばせることもある。
先生は、材料を提供したり助言したりして子どもたちの発想が豊かになるような環境づくりを心がける。
先生が一緒になって楽しむ、喜ぶ、悲しむのも特徴だ。
3歳児から5歳児までが混じり合う縦割り保育は、年長児が「これはこういうふうにするんだよ」と年少児に教える。
小さい時に優しくされた子どもが、大きくなった時にやさしくできるという。
ここ6、7年でこの形ができつつあるが、辿った道のりは決して、平坦ではなかった。
この保育を始めたころは、どこまで自由にさせ、どこまで秩序を持たせるかに悩んだという。
ただ自由にさせることで学習する枠組さえ無くなってしまうこともあった。
どうすれば子どもたちが自由に学習できるのか、悩んだ末に気づいたのが家庭教育の大切さだった。
基本的な生活習慣ができていないと教育にならない、まず家庭で生活習慣を身につけてもらうよう保護者会で説明した。
その上で自由な環境を与えると普通以上に子どもが伸びてきた。
今では、地元だけでなく、10km以上離れた越生町、毛呂山町などからも口こみで園児が集まってくる。
上の子どもを入園させた保護者は、下の子どもを入園させることが多いという。
子どもを通して救われた人もおり、現在約10人の保護者がバイブルスタディを受けている。
三上氏はこの保育を通して「幼児期に神様中心の生活を送ることで、人生に行詰まった時に教会に帰ってくること」を望んでいる。
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