DVD「神山みさワンマンライヴ ―その涙が渇くとき―」
神山みさは変わった。その変化を味わえるDVDライヴ盤だ。
これまで彼女のワンマンライヴに親しんできた人には、その変化しつつある微妙な空気感が伝わったのではないか。初めて神山みさのワンマンライヴに来た人には、渋谷duo MUSIC EXCHANGEというアートなライブホールのイス席で、ワンマンライヴのテーマをイメージした小笠原たけし作のオリジナルCGを観ながら開演を待つゆったりした時の流れ。その観客への心配りは、映像にあまり収録されていなかったが記憶によみがえってきたことだろう。
開演前のそのような落ち着きが、オープニング曲の「こもりうた」の歌い方からも伝わってくる。映像の強みは、その空気感のようなものが表現され、追体験できることか。テーマ曲「その涙が渇くとき」と、このライヴをプロデュースした加藤英彦(FLYNGKIDS)とセッションした「星が丘通り」の和やかな雰囲気。「その涙が渇くとき」のストリングスを演奏したアーティストをゲストに迎えた一曲は、このライヴで伝えて分かち合いたいというアーティストの想いが存分に表現されている。
当日のライヴでは、本ステージ16曲にアンコール4曲が歌われた。惜しむらくは、DVDに収録されたのは10曲のみということか。テーマ曲とカップリングされた加藤英彦作曲の「まだ夢の途中」や、傷心の身と心を優しく包み込みながら負けないチカラが内に涌いてくる心理描写を情景豊かに歌った「月の光り」など、このライヴならではのすばらしい歌唱と味わい深い楽曲とが漏れていることだ。
アンコールからの2曲、アカペラでの「ありがとね」、エンディングでの「また会う日まで」には、唄い人・神山みさの感謝なこころが溢れている。その感謝な想いがさらにカタチとして、ライヴの全曲収録CD盤としてでもリリースされるように期待したい。今回のワンマンライヴが、アーティスト神山みさのターニングポイントとなる足跡として、このDVDとともに全曲リリース盤としても残してくれることを待ち望みたい。 【蟹】
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