2018年08月05日号 02面

泉堅
万座温泉日進舘会長で、シンガーとしても活躍した泉堅(いずみ・けん、本名・黒岩堅一=くろいわ・けんいち)氏が、7月12日旅行先のホテルで急性心不全のため逝去した。69歳だった。13日は神田英輔牧師(「声なき者の友の輪」代表)の司式のもと、家族葬が執り行われた。7月23〜31日には、日進館で献花台が設けられ、24日午後には「万座召天式」が執り行われた。喪主は妻の黒岩麻利子氏。
1948年長野県生まれ。大学生のころ、難病を発症した。親友で日進舘代表取締役社長の大野克美氏が勧めたマタイ21章22節「また、祈りのとき、信じて求めるものは、みな与えられるであろう」(口語訳)の言葉を信じ、6か月祈り続けて病の癒やしを体験。東京池袋教会で信仰告白し受洗した。69年から日進館の運営に携わり、87年より日進館代表取締役会長となった。巧みなトークと歌で宿泊客を楽しませるフロアーショーが注目を集めた。ゴスペルシンガーやクリスチャンシンガー、パフォーマー、牧師らの協力を得て、福音を語れる場にもなった。日進館では毎週チャペルの時間もある。96年徳間ジャパンより歌手デビュー。6枚のCDをリリース。家族は妻、二男、一女。全員が旅館の運営に携わる。社団法人日本歌手協会会員。
2013年に本紙で掲載した中野雄一郎氏(伝道者)との対談ではバブル期の苦労と献身の思いを語った。経済至上主義など日本の道徳の荒廃に深刻な危惧を覚え、「クリスチャンこそこのような時に影響力を発揮しなければ」と訴えていた。「私は当館を会社と考えていません。教会と位置づけています」と述べJTJ宣教神学校でも学んだ。
「「黒岩堅一(泉堅)お別れの会」を8月10日午後5時から東京・新宿区のウェスレアン・淀橋教会で開く。
クリスチャン新聞オンラインに対談記事を掲載。