クリスチャンのクリエイター、企業・団体、教会が出店 小さくてもつながれば力に 第2回たらんとフェスティバル


「つくる」「つながる」「まじわる」をキーワードに、クリスチャンのクリエイター、教会、キリスト教企業・団体などが一堂に集まり、オリジナル作品や製品を展示し販売するイベント「たらんとフェスティバル」(はこぶね便事務局主催)の第2回目が9月16日、東京・三鷹市下連雀の三鷹産業プラザで開かれた。当日は26もの出店とともに、ステージ企画やブース内企画など様々な催しを開催。延べ200人を超える来場者があった。【中田 朗】

会場はまさにクリスチャングッズのショーケースといった感じだ。アクセサリー、ポストカード、フラワーアレンジメント、絵本、ギフトカタログ、聖書カバー、CD、編み小物、ハンドメイドの御言葉額、手作り雑貨、金属製品、持ち帰り用のドリップコーヒー、焼き菓子など、多種多彩な商品が並ぶ。
場内は常に人であふれていた。来場者は各ブースを回り興味津々、商品を眺めては手に取り、出店者と談笑し、好みの商品を購入していた。
出店者の多くは個人や少人数でECサイトを運営し、ネット販売などでオリジナル商品を販売しているが、中には星野富弘さんのカレンダーやグッズを販売する大手会社のグロリア・アーツ株式会社のブースもあった。クリスチャン結婚支援ミニストリー「リベカ」、(株)創世ライフワークス社といった結婚支援と終活のブースが同じ空間に設けられているのも興味深い。
ステージ企画は、「はこぶね便テーマソング」から始まった。「はこぶね便」のコンセプトを歌にしたもので、「クリスチャンのつながりは力になる」「一人ではできないけれど、集まれば何かできる」「一緒になれば元気になれる。神の恵み受け祝福流そう」と、作作曲者(作詞/はこぶね便事務局)のゴスペルシンガー横山大輔さん、妻の和子さんのリードにより、皆で一緒に歌った。さらに各ブース出店者からの1分PRタイム、クリスチャン整体師の津島ちひろさんによる「体操しようタイム」、ライター&カメラマンの松山カンキさんとカメラマンの角谷隼人さんによる「トーク&ワークショップ」へと続いた。
ブース内企画では、Tシャツプリント・フラワーアレンジメント・革のブレスレット制作などのワークショップ、お試し整体が行われた。上原雄平さん(はこぶね便代表)と腕相撲をし、勝ったら景品がもらえる「腕相撲チャレンジ」という子どもが大喜びの企画もあった。
「はこぶね便」は、教会やキリスト教団体の印刷物を一つの封筒に皆で一緒に入れることで、郵送費を大幅にカットし、全国のキリスト教会に1通10円で郵便物を送れるサービス。つまり、印刷物の「相乗り」だ。
同じく、「たらんとフェスティバル」もまさに「相乗り」。主催者代表の上原さんは言う。「『クリスチャンのつながりは力になる』ということをずっと言い続けている。個人や少人数ではすぐ限界が来てしまうので、『一緒につながって、一緒に何かできませんか』と話をする。今日、ここに出店してくださった方々の多くは、ECサイトで細々と自分のオリジナル商品を売っている方々だけれど、その方々が集まることですごいものに見えてくる。まさに個より群れの力ですね」
「皆さん、何かしらつながりたがっている」とも話す。「『はこぶね便』をやり続けていると、『つながっていると、何かいいことあるかも』と思って、相乗りしてくる。グロリア・アーツ、創世ライフワークス社といった企業も、新しいつながりを求めて出店されているようです」
キリスト教出版社に務めるAさんは「はこぶね便の試みは新しいプラットフォーム戦略になるのでは」と注目する。「ブースを出している人も若い人が多く、沖縄や関西、北陸からも出店者がある。そこに顧客も生まれている。既成のキリスト教マーケットの考え方を打ち破る一つの試みとして可能性を感じます」
第3回目は、「施設に一度も行ったことがない人が行く機会になるようにと、キリスト教施設を借りて『たらんとフェスティバル』を開催したいですね」と、上原さんは抱負を語った。