ロシアは2月24日、緊張関係が続いていたウクライナに侵攻した。世界福音同盟(WEA、https://worldea.org/)、世界教会協議会(WCC、https://www.oikoumene.org/)は同日声明を出し、侵攻への非難とともに、平和のために、世界の教会に祈りを呼びかけた。米国キリスト教誌「クリスチャニティー・トゥデイ」(https://www.christianitytoday.com/)は侵攻前後のウクライナ、ロシアの教会の状況を電子版で報道した。

WEAは欧州福音同盟(EEA)と連帯し声明を発表。ロシアによる国際法違反を非難し、ウクライナへの攻撃の即時終了を求め世界中の教会に平和の回復を祈るよう呼びかけた。トーマス・シルマッハーWEA総主事は「ヨーロッパは過去に戦争の恐ろしさを目撃し、武力紛争と軍事占領は苦しみと荒廃をもたらすだけであることを学んでいる」と述べた。

EEA総主事のトーマス・ブッチャー氏は、「これらの行動の正当性は見当たらず、結果として生じる死、破壊、混乱、悲惨さを憂慮する」と述べた。

声明では「ロシアとウクライナはどちらも主権国家であり、互いの国境や内政・地政学的な問題を尊重し、お互いに平和に暮らせるはずだ」とし、クリスチャンに向けて、「苦しんでいるすべての人と、命を救い、人道的援助と保護をもたらす力を持っている人たちのため、戦争を止め、長期的な平和をもたらす力を持ったすべての人々のために祈りましょう」と勧めた。

 

WCCは「武力による敵対行為を直ちに終わらせ、この暴力によって脅かされているすべての人間の生命と地域社会を保護すること」を求め、世界の教会に祈りを要請した。

「クリスチャニティー・トゥデイ」は21日に、20日の日曜日にウクライナの教会で語られた説教を報道。ウクライナ教会では、平和を求める祈りとともに、恐れに対する慰め、苦しんでいる人々を助けることが勧められた。首都キエフの教会では夜に1000人規模での平和祈祷会が開かれた。ロシア福音同盟総主事の慎重な発言、ロシア福音派教会の平和祈祷会の様子も伝えた。23日にはウクライナの宗教協議会(UCCRO)がロシア・プーチン大統領に戦争回避のための公開書簡を送った。

24日の侵攻後は、バプテスト教会信徒の家の破壊、神学校で爆風を受けたなどの報告があったと報じた。
UCCROは「落ち着いて祈って」とメッセージ。ユダヤ教のラビやキリスト教の指導者らは詩篇31編を唱和した。
牧師らからはキエフに留まるとの宣言もあった。偽情報に惑わされたり、パニックにならないように呼びかけられた。
ロシア福音同盟はUCCROの訴えを支持し、プーチン大統領に平和構築イニシアティブを求め、クリスチャンに向けて、「毎日祈り、全能者がすべての人に知恵を与えるように願ってほしい」と勧めた。

そのほか、ウクライナの路上で祈る様子、インフラ、食糧不足の様子など随時伝えている。

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