「霊的、実際的に長い目で教会を励まして」沿岸支援の1年 単立大船渡聖書バプテスト教会
岩手県大船渡市のリアスホールで「希望のコンサート」(3.11いわて教会ネットワーク主催)が3月3日に開かれ、地域から20人ほど集まった。音楽ゲストはゴスペルシンガーのMigiwa。
途中、会場からサイモン&ガーファンクルの「明日に架ける橋」のリクエストがあった。突然のことにMigiwaは戸惑ったが、ギターで旋律を確認しながら歌いきると、リクエストをした人の顔がほころんだ。
昨年同市で開いたクリスマス会では150人が集まり、にぎやかな会となったが、今回はより少人数で対話ができる集会を招待制で開いた。集まったのは地元の障害者作業所利用者と職員、民間賃貸住宅を仮設住宅として補助を受ける「みなし仮設」の人々。同作業所施設は津波で流出し、陸前高田市の空き家を利用し再出発している。「みなし仮設」は点在して支援の遅れや孤立の問題があった。それぞれ支援を続ける中で関係が築かれていた。コンサートの最後には単立大船渡聖書バプテスト教会顧問牧師の千葉仁胤牧師(単立気仙沼聖書バプテスト教会兼牧)のあいさつと祈りがあった。
大船渡聖書バプテスト教会は東日本大震災時、津波が会堂内に約2メートルの高さまで入り込み、大きな被害を受けた。4人の信徒は無事。県内の教会や北海道、青森から宣教師らが駆けつけ2週間でほぼ集会が出来るまでに修復した。オルガン、電子ピアノ、イスなど備品は各地から献品された。ボランティアは教会だけではなく近隣の住宅も修理した。炊き出しなども教会の名前で実施したので、現在も近隣の人が感謝する。
ただし性急な復旧には牧師として少しの戸惑いもあった。「信徒らが現実を見つめ、落胆したり、主に助けを求める時間が少しは必要であったのではと思う。気がついた時には以前のような会堂に戻っていたことは、信徒たちにとっては良かったのかどうかは分からない」と話す。
同教会は英語教室や家庭集会から開拓を始めて27年。地域は因習による結束が強く宣教は困難だった。そもそも町は若い人が県央や都会に移り、過疎化、高齢化が進んでいた。震災後は会社倒産、残る会社も体制が整わない中で展望が開けない状況だ。
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