被弾したマンション

この危機の中でも宣教の前進を  ウクライナ 船越宣教師

ロシア軍(以下・ロ軍)によるオデーサへのミサイル攻撃が強くなってきる。
対独戦勝記念日の5月9日夜には7発の巡航ミサイルが発射され、うち3発は迎撃されたが、4発が町の商業施設に着弾し、施設を全壊させた。ミサイルは主にクリミアの軍事基地から発射されている。
ロ軍陸上部隊はヘルソンを制圧し、現在はウクライナ南部のミコラーイウで行く手を阻まれている形だが、今後もミコラーイウからオデーサへと黒海沿岸の攻略を目指し様々な軍事行動(東からの陸上部隊、南の黒海からの軍艦による砲撃、西の沿ドニエステルからの軍事行動)を展開する可能性が強く懸念されている。ミコラーイウ、オデーサが守られ、そこにいる兄姉が守られるように。
ウクライナ全体では、東部のドンバス地方で激しい戦闘が続いている。第二の都市ハリキウではウクライナ軍がある程度ロ軍を押し戻しているが、苛烈な攻撃にさらされてきた。
実は、息子の勇貴と日曜学校・教会幼稚園で一緒だったザハルさんがハリコフで戦死したとの知らせが5月11日に届いた。彼は小学校高学年の時、家族の事情でオデーサから別の町に引っ越し、その後ハリコフの大学で学んでいた。あまりにも衝撃的な知らせだった。彼は長い間教会を離れていたが、救われていたことを心から願う。
私たちの教会からも数人が兵役についている。引き続き、戦場で戦っている兵士たちのため祈ってほしい。
オデーサ教会は、断水が続き、食料や医薬品の不足が起こっているミコラーイウの教会への食料支援を行っている。それらを届ける兄弟たちの安全のために祈ってほしい。
西部のベリカ・ビーガンでは、オデーサから来ている26人が共同生活をし、ハンガリー国境に近い町ベレガヴァにあるバプテスト教会でも奉仕している。この町には各地から避難民が多く来ている。ここにいるオデーサ教会の一人一人が豊かに用いられるように。
5月8日、首都キーウ郊外のマカリフ教会で礼拝した。キーウ郊外の住宅街では、ロ軍により残虐非道な破壊行為と虐殺行為が行われた。マカリフの教会も、ロ軍の侵攻により教会員たちが四散させられ、集会がなくなっていた。
だが、4月中旬から徐々に回復。この回復が始まったばかりの教会の礼拝で、私は黙示録5章からメッセージをさせてもらい、共に癒やし主である主を見上げて礼拝できた。このことは、私たちにとっても大きな祝福だった。この教会とリハビリセンターの回復のため祈ってほしい。
国家存亡の危機にあるウクライナが主の憐れみにより守られ、一日も早く殺りくと破壊が終わり、この危機の中で永遠のいのちを受け取る魂が一人でも多く起こされ、主の教会が守られ、強められ、宣教がさらに前進するように、続けて祈ってほしい。

クリスチャン新聞web版掲載記事)