朴正煕、全斗煥軍事政権下で韓国民主化闘争の渦中で6度の投獄を体験し、礼拝が妨害されたため、警察署前で6年間路上礼拝を続けた朴炯圭氏(89)=元ソウル・チェイル教会主任牧師=の回顧録『路上の信仰』が4月、新教出版社から邦訳出版された。5月12日には「出版記念講演会」(朴炯圭牧師回顧録出版委員会主催)が、東京・文京区西片の日基教団・西片町教会で開催。朴氏が挨拶し、李鐘元氏(早稲田大学教授)が「韓国民主化運動とキリスト教」と題して講演した。
 『路上の信仰』は、軍部独裁政権の圧力に屈することなく常に弱者、疎外された者の側に立ち、民主化運動を闘ってきた一牧師の回顧録。社会問題を信仰の課題として捉えていた朴氏は70、80年代、軍事独裁政権による弾圧に屈することなく民主化運動を闘い抜いた。(中田 朗)

写真下=講演会の後、参加者と握手する朴氏
写真左=『路上の信仰』の表表紙