「ゼ大統領の演説に涙しました」ウクライナ船越宣教師報告2023年8月24日
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以下、今日行われたゼレンスキー大統領によるウクライナ独立記念メッセージの全文です。
私は涙なしに聞くことができませんでした。
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今日は偉大な日、独立記念日を祝う、偉大なウクライナの偉大な民よ!
自由な人々のお祝い。強い人々のお祝い。尊厳ある人のお祝い。平等な人のお祝いだ。
ウクライナ人男性とウクライナ人女性の。私たちの国にいる人皆のである。
今日、私たちは、私たちのウクライナの独立の32周年を祝う。
それは私たち一人一人の価値である。そして、私たちはそれのために戦っている。
そして、この戦いでは、一人一人が大切だ。なぜなら、この戦いは、一人一人にとって大切なもののための戦いなのだから。大切なものとは、独立したウクライナである。
大戦争において些細なものなどない。不要なものなどない。大切でないものなどない。人も、行動も、言葉もだ。
私たちがウクライナの独立を祝う時、誰しもその独立に自分を感じることができる。
一人一人が自問することができる。「あなたはウクライナの独立のどこにいるのか?」「あなたの何が独立に加っているのか?」「あなたは何をもって独立に寄与しているのか?」と。私は今日、この祝辞はその「あなた」についてのものにしたい。ウクライナの独立を可能としている「あなた」へのものに。
戦士のあなたよ! あなたは、ウクライナの防衛に向かった。私は、一人一人の兵士、水兵、軍曹、下士官、将校、将軍に感謝する。
ウクライナの戦士の父親であるあなたよ。ウクライナの防衛者の母であるあなたよ。自分の子供にウクライナへの愛と全力でウクライナを守る勇気を育んでくれたウクライナの家族皆よ。
前線から親族を待つ人、毎日彼らのために祈る人、「大丈夫だよ!」という望ましい言葉や、「愛しているよ」という価値ある言葉を受け取るために、電話をしたり、「あなたはどう?」という大切なことを書いたりする人一人一人に感謝している。「うちの子が昨日初めて歩いたの」「娘が昨日『パパ』と言ったんだ」…。一つ一つの言葉が大切だ。そして、その言葉が述べられるよう、聞けるようにするために行動している一人一人が大切だ。国で、通信を、人と人の間のつながりを保っている人たち。それは、単なるコミュニケーション以上のものなのだ。それは、命とのつながりだ。支えの言葉であり、感謝の言葉だ。そして、残念ながら、戦争において最も痛みのある言葉もある。「彼はもういない…。」
多くのウクライナ人が、戦争で近しい人を失った。彼らの活躍のおかげで私たちがウクライナという祖国を失わずに済んでいるような、英雄たちがいる。私は、その一人一人の英雄に感謝し、頭を下げる。
先週、私は、私たちの軍の旅団の宿営を訪れた。指揮所、旅団の配置地点だ。彼ら皆をまとめているものがある。
私たちの戦士たちを、あるユニークな追加的な鎧が助けているのだ。人間性の鎧。真心の鎧。それは、子供たちの絵である。どの旅団でも、子供たちの絵を見かける。壁や、部屋の中に。父親や兄たちのための絵だ。あるいは、その子が知らないかもしれないが、応援している兵士たちのための絵。応援しているのは、彼らがウクライナを守る兵士たちだからだ。
そして、兵士たちにとって、それが攻勢の主な目的なのだ。一歩一歩の前進がとても大切で、一歩一歩の後退がとても不可能な攻勢の目的、なぜなら、後ろには、あなたたちが、私たちの子供たちがいるからだ。ウクライナの子供たち、この絵を描いているあなたたちがいるからだ。そして、私たちはあなたに、一人一人の男子女子に言いたい。あなたたちは完全に理解できないかもしれないが、あなたが戦士たちを本当に支えているということがどれだけ大切なのかを。ありがとう!
私は、戦争によって出て行かねばならなくなったけれど私たちの国を家だと思い続けている一人一人のウクライナの母親に感謝している。そして、どんな国においても、母親たちは、自分の子どもが自分と自分のものを失わないようにと、ウクライナ語の本を与えている。母がウクライナ語を教え、ウクライナのことを心配し、帰ることができるようになった、というウクライナからのニュースを待ち望んでいること、それが最も大切なことなのだ。なぜなら、あなたたちは大切なのだから。全てのウクライナ人が大切なのだ! たとえ今は別のどんな場所にいようとも。
私は、働き続け、オンラインでも働けるようになったすべての教師たちに感謝したい。敵が学校を破壊した場所においてですらも、教育のある未来を築いている皆に。一人一人がリアルタイムで奇跡を作り出している。
何千もの命を救っている何千人ものウクライナの医療従事者たち。ウクライナの医師たち、看護師たち。衛生兵たち。1週間24時間ずっと命を諦めず、命のために闘っている人たち。空襲警報が鳴ろうが、飛来があろうが、前線にいようが、民間の生活にいようが関係なく働いている人たち。本当にありがとう!
親愛なるウクライナの人々よ!
昨冬、私たちは大量のミサイル攻撃、全面停電の脅威を経験した。いろいろなことがあった。町が真っ暗になった時。凍えた時。しかし不屈に立ち向かった。私たちウクライナ国民が働き、光を取り戻すと、大きな声で「ウクライナに栄光あれ!」「ウクライナの電力従事者に栄光あれ!」との声が聞こえ、防空システムと電力従事者のために祝杯を掲げたのだった。事実、私たちの電力従事者は、24時間働いていた。空襲警報下であっても。時には、砲撃の最中でさえも。常に危険に晒されていた。いつも、病院や防衛産業で人々が電気を待っていることを知りながら。光と暖房を一つ一つの家族が待っていることを知りながら。
しかし、残念ながら、父、息子、兄弟が家に帰ってくることのなかった家族もある。普通の電力従事者、修理部隊の職員、救助隊員、警察官、消防士…。職務遂行中に殉職した人たち。ロシアの闇に私たちが、私たちの国が、私たちの自由が、私たちの独立が、挫けないようにするという最も大切なことの実現に寄与した人たち。
そして、光の中、闇の中、私たちと共に、私たちの報道があった。私たちのウクライナの記者たち。彼らと共に真実があった。世界はウクライナの声を聞いた。私は、ウクライナとこの戦争に関する真実を世界にさまざまな言語で広めてくれた人たち皆に感謝している。
しかし、私は今日、別途、ニュースでは今は話すことのできない人たちのことについても話したい。多くの人にとっては名前の知られていない人たちのこと。しかし、彼らの活動は、皆が気付いている。私たちのミサイル。ウクライナの砲弾。私たちの大砲。ウクライナの無人機、「レレカ」「フリヤ」、無人水上艇、「ネプトゥーン」、「コルサル」、「ストゥフナ」。私たちは、それらすべてを製造している。ウクライナ人がそれを全て製造している。そして、私たちが敵の艦隊の旗艦、巡洋艦「モスクワ」を沈めた時、クリミア橋への着弾させた時、その時私たちは、今は言えない、名前を呼べない、しかし、将来本の書かれる、必ず映画が制作されるその人たちにも感謝している。私が秘密の大統領令で叙勲する人たちのことであり、最も困難な作戦を実行している人たちのことだ。ありがとう!
決して失敗が許されない働きをしている人一人一人。私たちの領土の地雷を除去する人たち。私たちの町、村、平原で。砲撃があっても、畑に種を蒔く人たち。砲撃があっても、収穫をする人たち。私たちの食卓にパンがあるように、それを国中に届ける人たち。世界に、飢餓が生じないようにと、危険があっても、ウクライナの穀物を鉄道、車道、海路で多くの外国に届ける人たち。
働いている人たち、他の人に仕事を与えている人一人一人。税金を払うと、その税金で軍、防衛、前進、将来の勝利が確保される。募金を行い、ボランティアの、心からのウクライナの団結の火を絶やさないようにしている人たち。塹壕で必要なものを見つけて、届けている人たち。私たちの戦士を訓練している人たち。スポーツでの勝利でウクライナに栄光をもたらしている人たち。家を失った人のために、自分の家の扉を開けて迎え入れている人たち。ありがとう!
ウクライナ人のために、やる気をもたらす歌詞を書き、それを美しい音楽に乗せ、その歌を前線の戦士たちや、病院の負傷兵のためや、世界の慈善コンサートで奏でる人たち。私たち、ウクライナとともに闘ってくれている世界で。
占領を経験した一人一人。広場でウクライナ国旗を手にした人たち。今も被占領下にいるが、しかし占領者に見つからない形で私たちの国旗を手にしている人たち。ウクライナを待ち続けた人たち。怪我をし、手足を失ったけれど「自分」は見失わなかった人たち。そして、大切なことは、私たち皆が、あなたを失わなかったことだ。拘束を経験した人たち。自由を奪われながらも、意志は失わなかった人たち。自分の中の「ウクライナ」は失わなかった人たち。戻ってきて、戦い続けている人たち。そして、これから戻ってくる人たち。必ず。
人も、行動も、言葉もすべてが必要で、すべてが大切であることを証明した人たち。なぜなら、一人が「ウクライナに栄光あれ!」と言う時、全世界が「英雄たちに栄光あれ!」と返事をするよう、私たち皆が行動してきたから。
ウクライナよ、独立記念日おめでとう!
ウクライナに栄光あれ!
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Ukrinformより
船越真人・美貴