東日本大震災で津波による甚大な被害を受けた三陸沿岸地方は、漁業を中心とした地域性で、竜神信仰や「講」などの伝統的な宗教共同体が根強く、福音宣教は困難を極めてきた。しかし、震災で多くの教会関係者が支援活動を展開した結果、地域住民に「キリストさん」と親しまれ、クリスチャンやキリスト教との新しい関係が生まれてきている。支援と伝道を関連づけるといった短絡的な発想を超え、人間の生や死に密着したホーリスティックな福音宣教のあり方が問われている。

 そうした東日本大震災からの教訓を踏まえて、「他の信仰を持つ人々の中でキリストの愛を生きる」宣教のあり方を探ろうというシンポジウムが5月11日(土)午後1時30分縲怩S時30分、東京・千代田区のお茶の水クリスチャン・センターで開かれる。主催は日本ローザンヌ委員会で、このテーマは2010年に南アフリカ・ケープタウンで開かれた第3回ローザンヌ世界宣教会議で提起された、今後10年に世界の教会が直面する6つの主要課題の一つ。南三陸町を支えるキリスト者ネットワーク世話役の中澤竜生氏が支援の現場から、福音伝道教団の支援機構イザヤ58ネット代表の鈴木真氏が被災地支援の経験と地域宣教の問題を、インターナショナルVIPクラブ代表の市村和夫氏が世界宣教の現場で提起されている他宗教の文化の中に入っていく宣教「インサイダームーブメント」について発題し、参加者で討議する。

 参加は各教派・団体代表のほか多少の一般枠もある。
参加登録は日本ローザンヌ委員会のウェブサイトからhttp://www.lausanne-japan.org 
締め切りは4月17日。