2014年7月26日
内閣総理大臣 安倍晋三殿

戦争をゆるさない東京キリスト者の会
事務局 千葉県市川市八幡6竏窒P2竏窒S
日本基督教団 冨貴島教会内

安倍晋三内閣による集団的自衛権の行使を容認する閣議決定に強く抗議し、撤回を求めます

 2014年7月1日、安倍晋三内閣は「集団的自衛権の行使容認」を閣議決定しました。
「戦争をゆるさない東京キリスト者の会」は、わたしたちの暮らすこの国が新たな戦争への
準備を着々と進めていることに憂慮を深くした日本基督教団の有志が呼びかけて、
2014年6月17日に設立したキリスト教超教派の団体です。
この会に集うわたしたちは、安倍晋三内閣による集団的自衛権行使を容認する閣議決定に
強く反対し、抗議の意を表します。
 わたしたちが抗議する理由は以下の通りです。
「日本が直接攻撃されていないにもかかわらず他国に加えられた武力攻撃を実力で
阻止することは、憲法9条のもとで許容される実力行使の範囲を超えるものであり、
許されない」とする集団的自衛権についての従来の憲法解釈は、第二次世界大戦後、
長年にわたる国会等を通じた国民的議論を経て、深く国民及び諸外国の日本国憲法観の
中に定着しているものです。また、憲法第9条は、国連憲章ですでに定められている
武力による威嚇又は武力の行使の禁止・放棄に加えて、
第2項において戦力の不保持・交戦権の否認を表明しており、いかなる意味においても、
ここから集団的自衛権を導き出すことができないことは明白です。
これを一政権の閣議によって覆すことは、日本国憲法第99条に定められた
国務大臣による憲法尊重義務を犯す立憲主義の破壊であり、
日本国憲法の特質である「平和主義」を、また、第二次世界大戦後、69年にわたって
培われた平和を希求する国民の営為のすべてを無に帰するものです。
これは、憲法を侵犯する重大な違法行為であり、国民によって政権に寄託された
権限を越える驕慢と言わなければなりません。
 そもそも集団的自衛権は、十分な自衛力を持たない小国が攻撃を受けた際に、
他国の支援を受けて自衛を行う権利として国連憲章において是認されています。
しかしその実態を見るならば、ベトナム戦争における米国の武力行使、
ソ連によるアフガニスタン侵攻、ニカラグア内戦における米国の武力行使、
湾岸戦争における多国籍軍の武力行使、アフガニスタンに対するNATO諸国の
武力行使等、多くは大国の小国に対する武力行使と政治支配を正当化するために
用いられてきました。
集団的自衛権の名の下に最も深刻な攻撃と被害を受けてきたのは、
小国に暮らす民間人であることを、わたしたちは忘れていません。
 日本による集団的自衛権の行使容認は、他国への攻撃に対する日本の武力による
反撃を可能にするものです。これは、日本の反撃を受けた国にとっては
日本からの先制攻撃を意味し、相手国の「自