第四回ローザンヌ世界宣教会議(9月)の集会に関わる内容をこの欄で紹介していく。

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キリストの正義と愛で―被造物・社会・性 第四回 ローザンヌ世界宣教会議より④

会議3日目は「宣教の共同体」がテーマ。午前「使徒の働き」の聖書講解では、15章の初代教会のエルサレム会議の個所から、エジプト・カイロ福音神学校教授のアン・ザキさんが語った。初代教会では割礼の問題で議論が紛糾していた。ザキさんはペテロに注目。「会議の沈黙を破り、一歩踏み出す勇気があった。共同体の間違った行動や教えについて沈黙したらどうなるか。ペテロが沈黙を破り、人々が神の働きに気づいた」と指摘した。

ヤコブによるまとめと宣言については、「これは一人だけの宣言ではない。反対意見を持つ人々を含む教会全体の宣言だ。お互いに話し、聞き合う技術を回復したい」と述べた。さらに「聖霊が教会の船頭になる。三位一体は、宣教共同体としての私たちの一致を励ます。私たちは、この時代における三位一体の平和で公正な宣教の証人だ」と勧めた。

主題講演「神の民の証しによる神の宣教」は世界福音同盟国際大使のエフライム・テンデロさん、インターバーシティUSAとカリブ学生福音フェローシップで奉仕するデニス・マーガレット・トンプソンさん、オーストラリア・クロスウェイ・バプテスト教会の牧師のデール・スティーブンソンさんが話した。

テンデロさんは五つの提言をした。①教職中心ではなく、すべての信徒による宣教、②「自分のもの」とすることから悔い改め「キリストの主権」の下に立つこと、③名ばかりではなく、根本的な弟子育成をすること、④キリストの臨在を認識して、質素、謙遜、誠実に生きること、⑤キリストの臨在は安心のためだけではなく責任を持つため、だ。「宣教の仕事は専門家だけがするものではない。『自分の』働きだけでなく、重複や競争を避けて協力したい。根本的な弟子形成とは謙遜と赦しを重視することだ。若い人を意図的に関わらせることがポイントだ」と勧めた。

トンプソンさんは、Z世代に注目、、、、、

2024年11月17日号 03面掲載記事)