キリストの正義と愛で―被造物・社会・性 第四回 ローザンヌ世界宣教会議より④
第四回ローザンヌ世界宣教会議(9月)の集会に関わる内容をこの欄で紹介していく。
前回
23日夜の主題講演では、被造物ケア、正義、性といった現代的テーマについて、テキサス工科大学教授のキャサリン・ヘイホーさん、ウェスタン神学校准教授のルース・パディヤ・デボーストさん、聖エベ教会牧師のヴォーン・ロバーツさんが語った。
冒頭で前ローザンヌ神学作業部会代表のクリス・ライトさんが「福音は語るだけでなく、生きていくもの。ローザンヌ運動のDNAには、福音中心で統合された神学と宣教の実践というテーマがあった」と振り返り、3人を紹介した。
ヘイホーさんは、「私たちも被造物の一部であり、私たちは健康な地球なしでは生きられない」と述べ、生物多様性や気候変動の危機と、人々への影響をデータとともに示した。「Ⅱテモテ1章7節にあるように、私たちには、臆病の霊でなく、力と愛と慎みの霊が与えられている。まず教会で一緒に何ができるのか話し合ってほしい。お互いと次世代への愛が行動の原動力になる」と話した。
デボーストさんは、預言者ミカに注目し、「当時、不正義が宗教によって隠蔽されていた。偽預言者は人々の叫びに耳を貸さず、祭司たちは富裕層になびき、抑圧という武器を祝福した。今日にも同様の不正義がある」として、富の不平等、人種差別、民族差別、男女の不平等、障害者差別、デジタル分断、戦争などを挙げた。神の民への勧めとして、「創造主への深い畏敬の念を抱いて生きること」「あわれみを持って愛し親切にすること」「正義の追求」を挙げた。
「律法も預言者もイエスご自身も、正義は全員が関わるべき問題だと語っている。まず神の国と神の正義を求めて」と励ました。
ロバーツさんは、 1960年代から広がった「性革命」が主流となっている社会状況に触れ、、、、、
(2024年11月10日号 03面掲載記事)