[CSD]2003年9月14日《ヘッドライン》

[CSD]2003年9月14日《ヘッドライン》
今週の「かぞく」のページに新連載「ちいろばの心——親から子へ、子から孫へ」がスタート。「ちいろば牧師」の愛称で知られる故・榎本保郎氏が残したテレホンメッセージを掲載。それを元に長男の恵氏(日基教団・良きサマリア人伝道所伝道師)が、息子(孫)に語りかける手紙風エッセイです。

 = 1面 =
◎「私の愛読する聖書をぜひ読んでほしい」—80歳の記念に:名古屋の内山さん—
◎VIPが10周年記念フォーラム——型を破り不可能が可能に
★キング牧師演説から40年——集会で息子が現状訴える
★<恵みのどんでん返し>自信喪失の中聞いた「わたしを愛するか」 記・相原 典之
★<落穂抄>阪神の優勝とキリスト教の関係

 = 2 面 =
★「描かれた朝鮮人虐殺」——関東大震災80周年、高麗博物館がパネル展示
★伝道説教の招き どうすれば?——伝道者協力会が模擬集会-
★<論説>科学とキリスト教—敵対関係でも友人でもなく 記・稲垣 久和
★<神のかたち>[27]あなたと話しているこの私がそれです 記・稲垣 緋紗子
★<今週の本棚>『聖書の世界の考古学』A.マザール著(LITHON、7,200円) 評・菊地 実
★<今週の本棚>『聖書的いやしの法則』尾形 守著(マルコーシュ・パブリケーション、1,300円)
★<今週の本棚>『日本に住むザビエル家の末裔』鈴木 れいこ著(彩流社、1,500円)
<情報クリップ>催し情報ほか

 = 3 面 特集:同時多発テロ=
★あの日NYで神は扉を開け・・・ 記・高麗 光
★怒りはやがて痛みに——鎌輝さん夫婦
★存在意義問われた教会——戦争へ向かう米社会で
★惨事から着想の曲がCDに——たとえ世界のすべてが崩れても

 = 4 面 全面広告=
☆Gospel Shop オアシス梅田店 9月26日(金)オープン!
(旧称:ライフセンター大阪書店)
新装開店記念キャンペーン 9月26日~10月4日まで
大阪市北区梅田3-2-14 大弘ビル2F
Tel.06-6344-3948

 = 5 面 =
◎中国人留学生続々教会に——大阪宣教教会の弟子訓練

 = 6 面 =
★介護タクシーのベースは聖書——(株)愛鶴タクシー
★海を一望 自慢の風呂——衣笠病院長瀬ケアセンター
★秋に新ホーム完成——日本医療伝道会 特養衣笠ホーム
★『わが家のリビング介護天国』——介護ドラマ新刊

 = 7 面 =
★90歳夫婦仲良く受洗——香川県 白金キリスト教会
★囲碁・将棋でイメージアップ——総持寺キリスト教会:あゆみ会
★天地創造を着物で表現——染色作家:石井小百合さん
★ペテロの視点でイエスを描く——ミュージカル 「The Witness」

 = 8 面 家族のページ=
★がんの母に聞かせたい——双子姉妹が賛美歌・唱歌のCD製作
★<カウンセリングカフェ>[5]愛とは能動的な行為 記・丸屋 真也
★<家族診断>[13]深くても癒されない心の傷はない 記・碓井 真史
★新連載<ちいろばの心>[1]大切なのはイエス様に従うこと 記・榎本 恵


「私の愛読する聖書をぜひ読んでほしい」−80歳の記念に:名古屋の内山さん−0309140101

「満八十歳、聖書通読七十九回」と、金文字がくっきり刻まれた聖書50冊(写真下)を、今年8月、友人や知人に贈呈した内山志づ子さん。内山さんは8月で満80歳を迎えた。
 今年初め、いつも通っているデイサービスセンターに内山さんが現れないことを不審に思った職員が、自宅で倒れている内山さんの姿を見つけた。その後、4か月間の入院生活を余儀なくされ、主治医の勧めを聞いて独り暮らしをやめ、在日大韓基督教会名古屋教会に併設されている老人ホームに入所することになった。
 そんな内山さんが今取り組んでいることがある。自分史の執筆だ。その原稿は順次、内山さんが所属する日本イエス・キリスト教団名古屋教会の週報に連載されている。同教会の松浦剛牧師は「ご本人にとっても、教会の信徒にとっても毎週の楽しみ」と語る。
 内山さんが43歳の時、最愛の母が亡くなり、泣いてばかりいる内山さんを不憫に思った兄が、経営する会社の社員を「下宿させてほしい」と内山さんのもとにつれてきた。守本八重子さんという親子ほども年の差のある女性だった。この守本さんが日曜になると、楽しそうに教会に行く姿を見て、初めて近所に教会があることを知った。やがて、守本さんが結婚するというので別れなければならなくなった。「この人がいるうちに、私も教会に連れていってもらおう」と思いついた。48歳の時だった。
 教会で「悲しんでいる人たちは、さいわいである、彼らは慰められるであろう」(新約聖書マタイ5章4節・口語訳)との言葉を聞き、「心が何か温かくなった」。半年後、洗礼を受けた。洗礼式には守本さんとその婚約者も駆けつけた。再び独り暮らしが始まった内山さんだが、「毎週教会に通うのが楽しみで、母を失った悲しみも、様々な不満も消えていきました」と語る。
 教会生活を始めた内山さんは、1回に100日をかけて聖書通読をしてきた。その数、79回を数える。「お気軽にご愛用いただけるならうれしゅうございます」という一筆を添えて、愛読してきた聖書が内山さんに連なる人々に送られていった。内山さんは今日も、自らの半生を振り返り、その歩みをしたためている。【藤川 義】

VIPが10周年記念フォーラム−−型を破り不可能が可能に0309140102

 ビジネスマン伝道を目的とした会員制クラブ「インターナショナルVIPクラブ=略称VIP=」(市村和夫代表)が、今年9月に創立10周年を迎えた。それを記念し9月1日、VIPがスタートした地でもある東京・港区六本木の新しいランドマークとして注目を集める六本木ヒルズ内のホテル「グランドハイアット東京」で「型を破ろう! じぶん新発見」をテーマに「VIPチャレンジフォーラム2003」を開催。大竹美喜氏(〔財〕国際科学振興財団会長)、伝道者アーサー・ホーランド氏と型破りなゲストだけでなく、500人以上(うち4割がクリスチャンでない人)の参加者が集うなど、まさに型破りな集会となった。  フォーラムでは、VIPをリードしてきた主要メンバーが10年を振り返り、「なぜVIPが成長してきたか」を語った。
 三谷康人氏(元鐘紡専務取締役)は?ビジネスマン同士が同じ悩みを共有し、励まし合い、力を得てきたこと?規則、会則が何もなく各会が独立採算で自由であること?神の声に従い、常に型を破り不可能を可能にしてきたこと、を挙げた。
 佐々木満男氏(国際弁護士)は「VIPはVision Imaging Person(ビジョンをイメージする人)でもある。ビジョンを語り合い、それを実現してきたことがVIPが成長してきた原動力です」と述べた。
 フォーラムで大竹氏は「日本のビジネスマンは、規制にがんじがらめで、ビジネスができないと自分を慰めている人が多い」という。型破りな人生を歩んできたと自称する大竹氏は、常識と言われていることに対しても「何をもって常識と定めているのか」を見極め、周囲の環境に左右されずに自分の信念を貫いていくことを強調。「私は新しい事業を始める時、10人中9人からやめろと言われた。しかし、だからこそ今の私がある。自分で正しいと思ったら、大いに意識を改革し、リスクを恐れず勇気をもっていってほしい」と語った。
 白いスーツを着て登場した「型破り」な牧師のホーランド氏は「俺はバイクで日本中を回り、ジーザスを教会に運ぶ問屋業みたいなことをしているが、キリスト教は嫌い。宗教になると形を重んじるようになる。だから、魅力がない。大切なのは心、ジーザスの愛だ」と、形よりも「自分のために十字架にかかって死んでくれたイエスのハート」を強調した。
 そのほかクライド・ウイリアムス・Jr(プロR&Bシンガー)によるゴスペル、米ハワイの名門フラスタジオ「ハラウ オ カ マヌ フラレア」から来たチームによるフラダンスで会場は盛り上がった。
 集会後の感想では、ほとんどが「とても良かった」と述べ、1万5千円チケット代も「適当」がほとんど。「メッセージも音楽も型破りだった」の声が多く、「私も型を破っていきたい」という人もいた。
 VIPは六本木アークタワーズのロバート・ホームズ氏(元ユナイテッド航空日本地区旅客営業支配人)宅で93年9月にスタートしたが、現在集会は国内に約80か所、海外で約40か所、計120か所までに拡大している。
 10周年を迎え、市村氏は「VIPの成長は、祈りの力が大きい。祈りの中でビジョンが与えられ、聖霊が働いていく。今はまさに聖霊の上昇気流に乗った状態です。特徴は、同じことを2度やらないこと。これからもVIPは型を破り、新しいことにチャレンジしていきます」と述べた。
 ◇
 10周年に合わせ、VIPは年4回発行予定の新聞「Ventures of Victory」創刊号を発行。目的は、来会の未信者や求道者への伝道文書として用いることで、各地のVIP集会の模様を知ることができ、会報紙的な役割もある。創刊号には、(株)資生堂社長の池田守男氏の講演や、K|1ファイターのマイク・ベルナルド氏、歌手の小林幸子さんの姉・塩崎静江氏の証しなどが掲載されている。A3判、8ページで1部150円税込。
 問い合わせはEメールeditorialvov@vip-club.tv(編集部)。

中国人留学生続々教会に−−大阪宣教教会の弟子訓練0309140501

ビル屋上に狭いスペースを借りての生活を経て、01年に浪速区元町に約35坪ほどの4階建てビルを会堂として借りることができた。賃貸料は30万円で大阪の中心地にしては格安。「これも、バブル崩壊による恵みですね」と姜牧師は笑う。
 20人弱で始まった教会だったが、現在150人ほどが礼拝出席。4年間で7倍強の成長率だ。特徴は、圧倒的に若者が多いこと。その多くが中国からの留学生だという。
 信徒の構成は日本人約20人、韓国人10人、中国の朝鮮族約30人で、残り90人は中国の漢民族。日曜午後2時からの中国人向け礼拝には毎週足の踏む場もないほどの入りだ。
 急激な成長にはいくつか理由がある。第一に、多くの若者が同じ日本語学校に通う先輩や仲間らから福音を聞いたこと。「今年の場合、新学期が始まる4月に203人に伝道しました。うち教会に来たのが93人。漢族が82人、朝鮮族が9人、韓国人が2人。中国人の多くは日本で初めて福音を聞き、洗礼を受けた人たちです」
 姜牧師の資料によると、01年の4月に伝道した49人のうち教会に来た人が30人で10月は45人に対し26人、02年の4月は73人に対し19人で10月は112人に対し49人。それと比較すると、今年に入って急激に人が増えていることが伺える。
 急成長を裏づける基本的な要因は、弟子訓練。教会で取り組み始めたのは2年前。「教会に来る人全員を訓練しようと思いました。実際に85%の人が弟子訓練を受けました。その中から多くのリーダーが育ったのです」
 予定表では、火曜日から土曜日までは午後3時から4時まで中国人を対象にした聖書学習、日曜日の礼拝後には各レベルに分けた聖書学習・弟子訓練のスケジュールがみっちり組まれている。
 韓国で「筍長」と呼ばれるリーダーの育成に力を注いだことについて、「普通、弟子訓練には時間がかかります。でも、ここでは1年ほどで立派なリーダーに育ちます。単純な知識ですが、それをくり返し伝え続けることで、次々に人が導かれています」と、牧師とともに弟子訓練に当たる協力宣教師で韓国人の松下ダニエル氏。弟子訓練を受けたリーダーたちの誕生が教会の急成長を生み出したといえる。
 「物質的な面では日本人の信徒が支えてくださり、奉仕の面では韓国人はなくてはならない存在です。3つの民族が力を合わせ、宣教が進められていく。とにかく主は、中国人の若者をどんどん送って下さっています。神様の時ではないかと思います。私が願ったことでも、考え出したことでもありません。私は、そもそも日本宣教のために来たわけですから。リバイバルは人間の考えや努力ではありません。神様の思いは私たちの思いをはるかに超えておられます」と姜氏は目を輝かす。
 目下の最大の悩みは、現在の会堂では人が収容しきれなくなったこと。伝道しても受け入れる場所がないという。
 「日本語学校と教会を合わせた会堂が与えられたらと祈っています。平日は日本語学校として利用し、日曜日はすべての教室を使って聖書の勉強をさせたい。彼らは貧しいので、安い費用で日本語を学べたらどんなに助かることでしょう。それで、広いスペースが必要です」と姜氏は話す。
 資金のめどは全くない。青年ばかりの教会では献金もままならない。神に不可能はない、必ず必要に応えてくださるとの信仰だけが頼りだ。
日本人の信徒の西木さんは「こんなに急に人が集まって来て、神様の奇跡を見させていただいています。会堂のためにぜひ祈ってください。正直言って皆さんに助けてほしい。私たちには力がありません。牧師に謝礼もろくに渡せないほどです。でも若い人たちが1年もしないうちに熱心に祈ったり奉仕したりしているのを見ていると、ほんとうに恥ずかしくなります。一度、ぜひこの教会を見てください」と訴える。会堂資金に関する問い合せ、見学希望者は教会まで(大阪市浪速区元町1ノ8ノ1、?&Fax:06-6649-4148)。【孫斉賢】