[CSD]2007年6月17日《ヘッドライン》

[CSD]2007年6月17日《ヘッドライン》
 = 1面 ニュース=
★「日本人に希望分かち合いたい」——ドゥロス号7年ぶり日本に寄港
◎エイズ対策を重要課題に——ワールド・ビジョン・ジャパンがG8政府に提言

 = 2 面 ニュース =
◎政教分離の会:参院選で流れ変えたい——憲法改定への動向に危機感——
★「NO」と言える体制を——TCUで憲法「改定」にらみ緊急講演会
★日北米宣教ファーラム——「憲法改正」危惧する声明
★婦人矯風会:国民投票法に抗議「9条改定させない」
★バプ連盟:首相の靖国真榊奉納に抗議
★<落ち穂>音楽ミニストリーの進展阻む無断コピー

 = 3 面 教界ニュース =
★レーナ・マリアさん今秋4年ぶりに来日ツアー——新作CDに日本語の歌も
★マレーシア:キリスト教への改宗者に宗教身分の変更認められず
★検証:牧師転落死事件から学べること——回復者の恵みと落とし穴 記・藤掛 明
★<オピニオン>宣教師と現地の人への経済的助け 記・趙 南洙

 = 4 面 ビジネスパーソン=
★キリスト劇上演から俳優がキリスト者に——齋藤 佳雄さん[中]([株]タイムズイン21代表取締役社長)
★<佐藤綾子のイキイキクリスチャン自己表現法>[28]食べる姿を美しく

 = 5 面 牧会/神学/社会=
★日本はどこに行くのか[4]「公共の精神」と心の内面へのイジメ 講演・後藤敏夫
★キリスト教2千年の資料をテーマ別に——『キリスト教神学資料集 上』キリスト新聞社から発刊
★<精神障害と教会>[5]病気に逃げる(上) 記・向谷地 生良

 = 6 面 宣教アイテム特集=
★五七五七七に託した神への感謝、母への思い——『和歌賛想』真殿 輝子著(恵みの家、735円税込)
★超教派宣教ツール「コイノス・システム」始動——垂れ幕印刷なども可能
★珠玉の聖句名言を味わいながら書写——『なぞり書き聖書』(フォレストブックス、1,470円税込)

 = 7 面 情報=
★<情報クリップ>催し情報・放送伝道ハイライトほか
★BOOK:『幸せな人生の法則』矢田幹太著(グローリーブックス、315円税込)
★BOOK:『レボリューション』ジョージ・バーナ著(地引網出版、1,680円税込)
★REVIEW:『イングランド・ピューリタニズム研究』松谷好明著(聖学院大学総合研究所、8,400円税込) 評・清水光雄

 = 8・9 面 地域宣教特集=
★新潟県/富山県/石川県/福井県——宣教事始め
★森祐理復興チャリティコンサート開催——今も震災の傷大きい石川・能登半島の教会
★義援金・支援に後押しされ新会堂建築に踏み出す教会も——新潟/長岡・小千谷
★北陸の文書伝道の拠点に——CLCブックス金沢店

 = 10 面 関西だより =
★ラブ・ソナタ大阪:閉塞感に悩む教会を刺激——この追い風を使えるかが問われる 宮谷 泉さん
★ラブ・ソナタ大阪:プロの力見せつけられた——韓・日の温度差を痛感 杉浦 孝王さん
★異邦人によって神との関係修復——メシアニック・コングリエーション指導者エイタン・シシコフ氏講演
★ヴォーリズ建築の文化保護へ全国ネットーワークを設立
★一文字でも信仰表現——聖句書道展始まる
★フォーク世代のためのやすらぎライブ始動——大阪クリスチャンセンター

 = 11 面 クリスチャンライフ =
◎中国の捨て子に希望を——キャンプ通して支援活動に在日中国人が協力要請
★世界宣教は神様からのプレゼント——知識だけでなく実践経験が必要 後藤献一さん

 = 12 面 ひと=
★人は神に創られた「最高の作品」——増子 和郎さん(増子記念病院理事長)



◎エイズ対策を重要課題に−−ワールド・ビジョン・ジャパンがG8政府に提言=0706170102

 特定非営利活動法人ワールド・ビジョン・ジャパン(片山信彦常務理事・事務局長=東京都新宿区=)は、6月6日から8日にかけて開催されたドイツ・ハイリゲンダム・サミットに向けて、G8各国(カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、ロシア、イギリス、アメリカ)政府がHIV(エイズ)対策を重要課題として行動するよう、世界に広がるワールド・ビジョンのパートナー事務所と共同で働きかけてきた。
 ワールド・ビジョンが発表した政策提言書「G8:世界的なエイズ蔓延に対する公約の遵守を」では、2005年のグレンイーグルス・サミットで表明された公約の遵守を求め、特に・HIV予防・治療・ケアへの普遍的なアクセスを実現するための資金を増加すること・HIV感染が広がる途上国の保健システムを強化すること・HIV/エイズにより親を亡くした子ども、また弱い立場に置かれている子どもが必要な支援を受けられること・治療や、母子感染を防ぐための低額治療を促進すること・エイズに関する取り組みをモニタリングする常設のG8ワーキング・グループを創設することについて提言している。
 エイズが発見されてからこれまでに、2千500万人が亡くなっている。
 ワールド・ビジョン・ジャパンでは「ハイリゲンダム・サミットでは、アフリカへの投資の促進が重要課題となっているが、HIV/エイズの蔓延のため労働人口が減少しているアフリカへの投資はHIV/エイズ対策の成功なくして、繁栄をもたらす結果を生み出さない」としている。
 片山信彦常務理事・事務局長は、6月1日からドイツを訪問。国内外のNGOとも連携して、G8で行われる先進国首脳による意思決定が、貧困国の子どもたちを守るものとなるよう、最後の働きかけを行っていた。

◎政教分離の会:参院選で流れ変えたい−−憲法改定への動向に危機感−−=0706170201

 「政教分離の会」(西川重則事務局長)が設立33年を迎え、記念集会を5月26日、東京都新宿区の日本キリスト教婦人矯風会第一会館で開催した。テーマは「安倍内閣と私たちの課題─今こそ政教分離の確立を!!」。政教分離の問題に様々な形で取り組む会員ら20人ほどが集い、靖国神社合祀に関する国の関与や、横浜市にある町内会と神社との癒着問題、マスコミの誤った「慰霊」報道問題などについての報告があった。   【藤野多恵】  最初に、有事法制下の地方自治体にあって、一人ひとりの発言と行動とが重要であることを訴え、地元で憲法講座の講師を務める傍ら、国会傍聴を続ける西川重則氏が、現在の状況に危機感を示した。「衆・参とも、7月選挙を前に、政府・与党は数の論理を優先し、国会内で悪法をどんどん成立させている。参院では、押しボタン式採決で3分もしないうちに法案が可決・成立する。こうした状況の中で、教育三法も『改悪』される厳しい状況にある」と現状報告。「今後、より注意深く国会の動きに注目し、不断に警告すべきではないか」と訴えた。
 横浜市戸塚区の「平戸町内会に政教分離を実現する会」が、町内会と神社の癒着問題について報告。平戸町では、神社が境内地を町内会所有とし、社務所の建て替えのために横浜市からの補助金や町内会費を充てるなど、政教分離原則に反する行為が公然と行われており、同会は「町の『靖国神社』が戦争を促進する。一町村の政教分離は、最も重要な問題」と訴え、今後も闘い続けていく決意を示した。
 「安倍晋三首相が進める『憲法改正』支持の声は、比較的若い世代に多い」点に危機感を抱く声も。参加者の一人は「日本が戦争ができる国になれば、若い人たちが真っ先に戦場に送られる。なぜ危機感を抱かないのか尋ねても『実感がわかない』と言う。若い人にこそ関心をもってもらわないと」と訴えた。また、「こうした問題は、国民にも責任がある」という意見も。「国民が自民党に議席を与えてしまった。次の参議院選挙で逆転させなければいけない。野党が1議席でも勝てば変わる。多くの人に呼びかけていかなければ」と、決意を新たにした。

◎中国の捨て子に希望を−−キャンプ通しての支援活動に在日中国人が協力要請=0706171101

 1979年から人口規制のために始まった中国のいわゆる「一人っ子政策」。都市部では比較的浸透したが、農村部では働き手として男児を重んじる傾向が強く、女児や障がい児が捨てられるケースが多発している。孤児が収容される孤児院でのケアは十分とは言えない。そんな状況を知った中国人の楽銘さん(アッセンブリー・博多ニューライフ教会員)は、中国で孤児たちの支援活動をするイーグル・マウント・アドベンチャー(EMA=Eagles Mount Adventures)にかかわるようになった。  「警察や駅、バス停、果てはゴミ箱に赤ちゃんを捨てるのです。母親が産院に置き去りにすることもあります。障がい児の場合は多くが捨てられます」。悲しそうに語る楽さん。孤児院に保護されても、福祉や教育が不十分で、「シャワーも浴室に子どもたちを詰め込んでホースで水をかけるだけ」だという。「子どもたちが非人間的な生活を強いられている状況です」。しかし中国の地方政府では財源の確保が難しく、手が着けられないのが実情だ。
 そんな状況を知ったイギリス人のクリスチャン夫妻が、7年前に中国の孤児のために働きを始め、2年前にEMAを設立。全国的に見て、捨て子の数が多い南部の南寧市を中心に、孤児たちをケアする活動をしている。EMAではアウトドアキャンプを企画し、ゲームや創作活動、音楽を通して子どもたちに自信を与えるという。「プログラムに参加することで、『自分には価値がある。愛されている』と感じることができます」。また、障がい児にとって就職は大きな壁。EMAでは、技能訓練を施すなどの支援もしている。これらの活動は、地方政府と良好な関係を築きながら、より多くの子どもたちとかかわれるように努力しているという。
 上海出身の楽さんは13年前に留学生として来日。日本語学校でイギリス生まれのソレルさんと出会った。「当時、ホームシックになり、アルバイトも忙しく、友人もいなくて寂しかった」。そんな楽さんをソレルさんは教会のバーベキューパーティーに誘う。クリスチャンのやさしさにふれた楽さんはやがて信仰をもち、2年後ソレルさんと結婚した。
 婚前の結婚カウンセリングで牧師から、「将来したいこと」を個別に尋ねられた。2人とも「子どもにかかわりたい」と答えた。「将来、中国で学校をつくりたいと思っていたんです」。結婚後、ソレルさんの友人を通じて、中国の子どものために働きを始め、数年後EMAの献身的な働きにかかわるようになった。
 楽さんは、EMAの活動に設立直後から携わり、現在では理事も務める。スタッフとして毎年キャンプに参加。「子どもたちが変わってきているのがわかります。肉体的にも、心理的にも、霊的にもケアしていきたい。活動を通して子どもたちから与えられるものが多く、祝福されています」と話す。現在、電器メーカーの日本現地法人会社の社長を務める傍ら、クリスチャンのカウンセリングを受けて、もっと子どもの心のケアに役立てたいという。
 楽さんは「日中間の橋渡しをしたい」という思いもあり、EMAの働きを日本にも紹介したいと語る。「日本の文化、歴史、ことばなどを伝え、日中の人々が手をつなぐことができれば」と願っている。今後、日本側からのEMAキャンプ参加も募る予定。「まずは祈りでサポートしてほしい」と楽さんは呼びかけている。
【EMAジャパン事務局】
 〒814-0111福岡市城南区茶山5ノ12ノ18、
 TEL:092・874・6808、FAX:092・874・6809。
 Eメールemajapan@sat.bbiq.jp