[CSD]2002年3月10日《ヘッドライン》

[CSD]2002年3月10日《ヘッドライン》
 = 1面 =
★インド各地でダリートが続々改宗——ハイデラバードでは1万人以上受洗
★サッカーに国境はない——来日クリスチャンプロサッカーチムと子どもたちが交流
◎新共同訳聖書ダウンロード版4月頒布へ——図版資料や検索機能も
★JEA、ブッシュ大統領に抗議——明治神宮参拝に遺憾の意表明
★第24回あかし文学賞1次選考通過9作品
★<「信仰」という名の虐待>[8]意見の違いを単純に信仰による虐待と結びつけることはできない 記・パスカル・ズィヴィー
★<落穂抄>芥川文学とキリスト教

 = 2・3 面 宿泊特集=
★<岡山県牛窓町>自然に囲まれた国民宿舎:丹沢ホーム
★<神奈川県秦野>海岸に面したキャンプ場:ユースセンターうしまど
★<千葉県一宮海岸>高校生伝道支えるキャンプ場:hi-b.a.キャンプ場
★<栃木県那須高原>森の中でくつろぐスペース:高原のキャセロール

 = 4・5 面 春の教会案内=

 = 6 面 =
★米大統領訪中で「信教の自由」論議——主張は平行線でかみ合わず
★中国:北京でキリスト者47人拘束
★ジンバブエ:ムガベ大統領陣営が反対勢力抑圧——祈っただけでクリスチャン逮捕
★インドネシア:マルク諸島のイスラムとキリスト教が武力衝突停止に合意
◎教会の祈りから始まった福音館書店が50周年
★世界信徒連盟東京宣教大会:在日外国人も証し
★拉致問題祈祷会で元北朝鮮工作員語る
★教会と国家学会:研究成果を出版へ——国家の方向を示す責任がある
★<教界の動き>住所移転=国内開拓伝道会、日本ろう福音協会
★<世界の出来事フラッシュ>ペルー、米国
★<論説>なぜ今、天皇制を論じるのか——自立したキリスト者を目指して 記・中川 健一
★情報クリップ イースター編

 = 7 面 =
◎今は生きていくことの方が大切——アフガン取材記者「戦争と祈りの国」語る
★中高生に伝える「ヤングライフ」——日本でも5月にコンベンション
★全員ビスマルク——韓国サッカーチームの祈りの姿勢に観衆どよめく
★<北から南から>広島:100歳の牧師、神に生かされる恵み語る
★リニューアル三浦綾子トラクト——100万部配布めざし特典も
★米国:「暴力の中で信仰に生きる」集会を開催

 = 8 面 生活のページ=
★<あの日のメッセージ>「私のものだ」神様の宣言 記・崎原 成親
★<真っ向勝負>質問:ホームレスの人に何かしたい 回答者:小澤由紀恵
★<今週の本棚>『荒野の祝福』河 用祚著(ツラノ書院、1238円)
★<今週の本棚>『イエスさまはいつもいっしょ』稲垣緋紗子著(いのちのことば社、2000円)
★<今週の本棚>『圧迫』野口泰介著(文芸社、952円)
★<情報クリップ>催し情報ほか

新共同訳聖書ダウンロード版4月頒布へ−−図版資料や検索機能も0203100103

日本聖書協会と日本コンピュータ聖書研究会が協同  新共同訳聖書(旧新約聖書、続編)がインターネットからダウンロードし購入できるようになった。
 Windows版「JNet-ばいぶる新共同訳聖書」は、聖書に触れたことがない人をターゲットに、日本コンピュータ聖書研究会が企画・製作し、日本聖書協会から発行・頒布された。
 「JNet-ばいぶる新共同訳聖書」は、聖書本文のほかに、検索機能、語句解説機能、食物・生活・礼拝などに分類された図版資料があり、福音書の並行記事も見ることができる。
 3月1日から、旧約聖書の創世記、新約聖書のマルコによる福音書、旧約聖書続編のトビト記を見ることができる。全本文の頒布開始は4月1日から。
 2011年までの日本のIT政策に先がけ、06年までには100万人、11年までには一家に1つの普及を目指している。
 ダウンロードはコンピュータ1台あたり千円、限定1万枚のCD|ROMは1枚2千円で頒布される。また、日本コンピュータ聖書研究会制作「J|ばいぶる」の所持者にはダウンロード版を500円で提供する。
 ホームページアドレスはhttp://www.jbible.net/問い合わせは(財)日本聖書協会 TEL.03・3567・1988まで。

教会の祈りから始まった福音館書店が50周年0203100605

絵本を中心に児童図書を出版してきた福音館書店が、2月1日で50周年を迎えた。ルーツはカナダ・メソジスト教団の宣教師にあり、「『福音館』の創設は、カナダのメソジスト教会の多数の信者の祈りと尊い献金に支えられ、日本にまかれた一粒の種だということを忘れることはできない」と、50年を振り返る社史に書かれている。
 1916年、北陸・金沢に聖歌・賛美歌とキリスト教関係図書を扱う文書伝道の店として創設、一般書籍も取り扱いながら営まれた。第2次世界大戦が始まり、日本の参戦が予測される1940年に、宣教師のパートナーとして働いていた佐藤喜一氏に譲渡され、戦後52年に有限会社として創立した。
 82年までの27年間で小辞典文庫163冊を刊行し、経営基盤を確立した。その後は、児童図書を主体に出版活動を続けてきた。多く海外の作品を翻訳出版するだけでなく、福音館書店の本も海外へ紹介し、アジア地域を中心に積極的に国際交流に取り組んでいる。
 「何よりも子どもが喜ぶものを」と、福音館書店は児童図書を編集してきた。子どもが喜べば親もうれしい。ことばを間に、読む親と聞く子どもが、ともに喜びの時間と空間を過ごすこと、そこに絵本の一番の意味があるという。
 「ことばは教えるものではなく、感じるものです。子どもがことばをゆたかに体験していくことは、聖書のことばを理解するための、よい地を耕すこと(ルカ8章11節)になると思います」と相談役の松居直さん(日基教団・吉祥寺教会員)は語る。

今は生きていくことの方が大切−−アフガン取材記者「戦争と祈りの国」語る0203100701

国境の鉄の扉をくぐると「やっぱり戦争やってるんだ」と思ったという。中日新聞編集局社会部の吉枝道生さん(バプ宣教団・伊勢バプテスト教会員)が、昨年11月、取材のためパキスタンからアフガニスタンへ陸路で入ったときの感想だ。「銃やロケットランチャーを持っている人が、うろうろして」いた。それでも「聖書に出てくるような羊飼いや羊を見たときはホッと」した。
 吉枝さんはもともと司法担当の新聞記者。アメリカがアフガンに、テロに対する報復攻撃を行う中「現地に赴きたい」と会社に願い出て、アフガン入りした。現地に行ってアフガン人を取材すると、その多くは「タリバンはひどかったが、アメリカの空爆に比べればましだった」と答えた。「日本の報道はきちっと、伝わってないなと思った」という。
 吉枝さんは今回の1か月のアフガン取材で、クリスチャンとして何ができるかと考えた。自らも子どもを持つ身として、現地の子どもが何か求めてきたら、それに応じようと決めた。虫よけのために香を焚いて煙りをかけてくる子や、体重計を置き体重を量らせる子、花売り。子どもたちがたくましく仕事をしていた。「子どもたちにお金を渡すことが正しいかどうかはともかく、持っている者が持っていない者に、分かち合っていけばいいんじゃないか」と吉枝さんは言う。自立することの大切さを指摘しながら「今は生きていくことの方が大切だ」と語った。
 吉枝さんは通訳や護衛として同行したアフガン人やパキスタン人の「祈る姿があまりにも美しいのに感動した」と言う。彼らはイスラム教徒だが、その祈る姿を間近に見て「自分の祈りの足りなさを感じた」とも。地にひれ伏し祈る彼らに「人間本来の姿を見た」と語る。