11月13日に発生し、129人の犠牲者を出した、フランス・パリの同時多発テロ。パリの事件現場近くには、パリ・プロテスタント日本語キリスト教会がある。現在、約3か月間パリに滞在し、礼拝説教を行っている細川勝利氏(JECA・那珂湊キリスト教会牧師、大洗キリスト教会牧師)に、今のパリの現状について話を聞いた。

 細川牧師は「事件が起きた場所は教会と牧師館のすぐ近くだった」と話す。「牧師館から5、6分の所で襲撃があり、十数人が亡くなった。礼拝している所から歩いて10分の所がバタクラン劇場で、約100人が亡くなった。翌朝の事件現場では、人がいっぱいで、花をたむけたり、ローソクを灯したりしていた。各国のメディアも多数駆け付けていた」
 しかし、「金曜日夜と土曜日は警戒が厳しかったけれども、日曜日は人通りは少なかったが、落ち着きを取り戻してきた」と言う。
 礼拝には、通常信徒約35人のところ約半ほどが出席。「普段は自由に入れるようにしているが、安全のために男性2人が出入りをチェックしながら、この地の人々の悲しみと痛みを共にし、喪に服した思いを持ちつつ礼拝した」という。
 細川牧師は創世記17章3〜5節からメッセージした。「事件前から決められていた個所だが、折りに適っていた」と語る。
 「アブラハムが多くの国民の父となる個所。多くの民族、宗教はアブラハムが祝福の基。そして、アブラハムの子孫からイエス・キリストが生まれ、この方によってのみテロと暴力の連鎖を断ち切ることができる。アブラハムから出た救い主キリストによって、神の民とされ、それは平和と祝福のためである」
 また、Ⅱコリント5章17〜20節、ローマ12章14、15節を挙げ、こう語った。「9.11以来、キリスト者と教会も報復が当然という風潮があるがそうではない。『神は、キリストによって、私たちをご自分と和解させ、また和解の務めを私たちに与えてくださいました』(Ⅱコリント5・18)、『あなたがたを迫害する者を祝福しなさい。祝福すべきであって、のろってはいけません』(ローマ12・14)とある。だから、絶対に報復したり、のろったりするのではなく、キリストによる和解と祝福のために遣わされていることを覚え、この地で生きよ」と強調した。礼拝後は、テロの悲しみを共有しようと、皆で祈る時をもった。
 当日は、普段来ない人や初めての人が礼拝に来たと語る。細川牧師は①こういう状況の中で、本当に神の民が恐れないで平和の福音を語れるように、②恐れをもっているパリの人々が教会に導かれるように、と祈りを要請した。パリ・プロテスタント日本語キリスト教会 URL http://www.paris-kyokai.org/

写真は事故現場(パリ在住のクリスチャン提供)

P1040762P1040770P1040759P1040752