2016年07月10日号 1面

 S0487197

“差別超え隣人となって”

ハンセン病患者の隔離政策を進めた「らい予防法」が1996年に廃止されてから年。ハンセン病に関しては、現在でも入所者、退所者、家族を巡っての問題、海外におけるハンセン病回復者の生活など、多くの課題を残す。キリスト教は宣教師の働きにより、明治期から救済活動に先鞭(せんべん)をつけていた。隔離政策に加担した過去もあったが、霊的側面において貢献してきた。公益社団法人好善社は「『らい予防法廃止から年』~人間回復への願いと私の闘い」を関西と関東で開催。東京は6月25日に、東村山市の国立ハンセン病資料館で開かれた。講師は森元美代治(NGOIDEAジャパン代表国立療養所多磨全生園入所者自治会元会長)が差別的な制度下での体験と制度(「らい予防法」)撤廃の運動、自身を支えた信仰について語った。【高橋良知】