CD「Prayer Songs vol.1&2」「同vol.3&4」 / Jeff Nelson
ソングライター、シンガー、プロデューサーと多彩な活動をしているジェフ・ネルソンだから、本作が代表作というと本人には異論があるかもしれないが、でもやはり、ジェフ・ネルソンといえば「Prayer Songs」だというほど、インパクトのある作品だ。
祈りを聞きながらのピアノのインプロビゼーション(即興演奏)というユニークな方法で録音されたアルバム。祈り手とのインタープレイであり、ピアノによる祈りである。
このアルバムを初めて聴いた時の驚きは忘れられない。インプロビゼーションなのだから、知らない曲ばかりであるにもかかわらず、霊的な雰囲気に引き込まれていった。
賛美は「ことば」である歌詞が大切であり、究極的には「音楽」は好みの問題だという事が言われることがある。そうかもしれないとも思うのだが、あるいは音楽を聴けないからかもしれないとも思う。
大学で一般教養「音楽」という人気の授業があった。教授が初日「この授業が終わるときには音楽を聴けるようになる、これが目標です」と言った。黙ってても音楽は聴けると思ってたのに目からうろこが落ちる思いだった。ひらがなを覚えたての子供もカナをふってあれば難解な哲学書も読むことができるが、理解するという意味で「読む」のとは違う様に、音楽を聴くのにもある程度、聴く耳が必要なのかもしれない。
賛美はことばだとすると、インストルメンタルの賛美は不完全なものだということになってしまいかねないが、この「Prayer Songs」を聴いているとそんなことはないなと思う。「精神的に参っているときにこのCDしか聴けなかった」という人がいた。このCDからは音楽の持つ力強さを感じることができる。
このCDをヒーリングミュージックと表現しているのを見たこともあるが、当たっていないだろう。そんな内向きの音楽ではない。確かに神さまに向かうPrayer Songsなのだ。【生】
公式サイト http://www.wholeheartedworship.com/prayersongs.html
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http://itunes.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewArtist?id=52925643&forceArtistPage=1
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