©2008 CONSTANTIN FILM VERLEIH GMBH
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舞台は、現代ドイツのとある高校。教師ライナーは、1週間の実習プログラムに「独裁」を提案。生徒たちに団結の大切さと、時にその怖さとを伝えようと試みる。
ドイツでは、戦後60年以上が経過した今も、ナチス独裁政治への反省が教育に活き続けている。「ナチスは最低だ」。「ドイツで独裁はありえない。時代が違う」と突っぱねる生徒たち。ライナーは、では試しにやってみようと促す。それには、たった4つのルールを守るだけ。(1)リーダーの名前には「様」をつける。(2)許可なく発言してはならない、発言するときは挙手と起立を。(3)クラスの仲間は助け合う。(4)制服として白シャツを着用。
単なる心理実験だったはずが、次第にのめり込む生徒たち。「ウェイブ」と名付けられた彼らは町へ出、異論を唱える生徒を排除していく竏秩B
1964年、米・カリフォルニア州パロ・アルト高校のクラスで実際に起きた事件が題材。「独裁」は、時代のせいでも、当時の人々が特別悪かったのでもない。誰もが、自然に、無意識のうちに陥る「集団狂気」の心理を、本作はリアルに伝える。 【藤野多恵】

監督:デニス・ガンゼル 配給:アット・エンタテインメント 11月14日よりシネマート新宿ほか全国順次公開。
公式HP:www.the-wave.jp