2017年06月04日号 4・5面

ペンテコステ前後に実施されている次世代伝道キャンペーンShine Japanが5月22日から始まった。約10日間の日程で、第1週は東京でセミナー、路傍伝道、フォーラムや祈りの催しが開かれた。6月4日の「世界祈りの日」(グローバル・デイ・オブ・プレイヤー)まで続く。今回の海外からの宣教チームは、米国、韓国、スイス、台湾、マレーシア、シンガポール、オーストラリア、南アフリカから。横浜市、名古屋市、大阪市などでも活動する。
6月3日昼には、横浜市で海外からのスポーツ伝道チームを招き、フットサル大会を催す。同日夜には、外国人選手最多セーブ記録を持つデニス・サファテ選手(福岡ソフトバンクホークス)などを招いたイベントも計画している。ホームページ、フェイスブックなどで随時情報発信している。DSC_0224Sshinejapan.org
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Shine Japanを企画をしたアンディ・ゲームさん(7media代表)は、プログラムを始めるに当たり、「現代の日本にどのように奉仕するか、どのように伝道するか。自殺率が高く、若者は希望を持てないでいる。しかし、日本人は人生の本質的なことを問いかけ始めている。今までのやり方は捨てることになるかもしれないが、いかに網を下すかを考えていかなければならない」と語った。
23〜25日の3日間はSHINE Experienceとしてセミナーと祈り、路上での実践が繰り広げられた。23日午前の「啓発的な講義」で語ったのは、24-7PrayerUSAを指導するジョン・ピーターセンさん。タイトルは「王と王国(KING & KINGDOM)」。ピーターセンさんは「王国とは何か」とまず問いかけ、「地上の王、王国には物理的な国境にも、その支配にも、限界があるが、神の国には限界がない。それは人間の歴史に介入してこられたイエスが治める国である」と語った。「私たちを愛しているその神が治めているのだから、私たちは何も恐れる必要はない。神はすべての被造物が贖われ、回復されることを忍耐強く待ち望んでいます」
次に、「神の民とは誰か」と問うた。「イエスは『弟子を作れ』と言われた。だが教会が長い歴史の中で既成化する中、教会にいて、信じていると言いながら、クリスチャンでないことも、イエスを知らないこともありうる。王国の民でありながら王を知らないのだ」と注意。「子どもは父がすることをする。それが神の民のアイデンティティーだ」と述べた。DSC09985
30年間の未開地への伝道に注目し、「新しいぶどう酒が注がれたが、皮袋はそれに追いついていない」と指摘した。「すべては神の許しの中で起きている。現代は世代間の違いが大きい。同じ家族でありながら断絶がある。教会も同様。しかし、教会は日曜日に“通う”ところではない。私たち自身が教会であり、神の家族である」。
「信徒をどのように教会に『役立てるか』と考えてはいないか」、「ビジネスマンを新会堂を立てるために献金をする道具のようにみていないか」とも問いかけた。「神に救われた人は、教会の活動のための駒ではない。愛する家族である。神はその一人ひとりを通して、その働きをしようとしている。その働きは、私たちの理解をはるかに超えたものです」
まとめてこう述べた。「私たちは王の祭司であり、キリストと同じ特権を受けている。一人ひとりに与えられている賜物は、神がそれを用いて、何倍にもして返してくれる。神が始めたことは神が完成する。私は何者であるのか、そのアイデンティティーが私たちの行動を規定します」
日本に向けては、「日本の国でアウトリーチすることは、日本の文脈の中ですることが不可欠。弟子である私たちが愛し合い、一致してともに働くことを通して、日本の人々に福音を届けていきたい」と励ました。DSC_0197
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午後は、ダンスや音楽のチームに分かれて、都内の公園や路上でのパフォーマンスと会話を通してイエス・キリストを伝えた。
訓練された演奏、力強い歌声を響かせる他国籍の伝道チームに、道行く人は、「演奏やばい」「歌すごい」「盛り上がっている」と驚いて見ていた。手拍子を合わせたり、一緒に手を振る人たちもいた。興味をもって近づく人やベンチに座っている人に、伝道チームのメンバーは、通訳を交えたり片言の日本語で会話。肩を寄せて祈るグループもあった。
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夜は国際的な宣教団体Christian Visionアジア太平洋総主事のリチャード・ダニエルさんがデジタル時代における人々の感性やライフスタイルの変化を解説した。
「教会はデジタル時代に追いついているだろうか」とまず問いかけた。「デジタル技術は世界を変えた。人々は大市場よりも、パーソナルなもの、様々な選択肢を求める。大きな団体よりも友だちを信頼する。物を買うよりも体験を求める」と言う。信頼度の調査で、友人は85%、他人は70%、広告は5%というデータも紹介した。マタイ24章14節、ダニエル12章4節を引用して、「人々は歴史上最も情報を探し求めている。イエス・キリストの日はいよいよ近い」と述べた。IMG_6695
同団体で制作した映像アプリyesHeisを紹介した。信仰にかかわる5千の短編動画を視聴でき、関心のあるトピックごとに検索しシェアすることができる。世界22か国、9言語に対応。日本語版の計画もある。「格好いいプログラムやハイテクで神が救われるなら、すでにアメリカ、日本の人々は皆救われている。大切なのは福音。すでに私たちには、ツールがある。クリエイティブな方法を神様のために使いたい」と語った。