クリスチャン作家三浦綾子原作の公演「母」を全国各地で二十数回にわたって上演している劇団アドック(三園ゆう子代表)が11月10〜12日の3日間、麻布区民センター(東京・港区)で同じく三浦文学の「細川ガラシャ夫人」を参照に、その生涯を描く「月さびよ」(神尾哲人脚本、伊藤豪演出)を上演する。劇団員は本番に向け、日々、稽古に明け暮れている。
 演出家の伊藤さんは「世界規模で貧富の差が激しくなっている今、人としての存在の薄さが戦国時代に似ている。戦国の混沌を弱い立場にありながら一人の人間として、苦境を甘受したガラシャの生き方には現代人との接点がある。観客の皆さんにも自分の中にあるガラシャを探してほしい」と抱負を語る。観劇後のロビーには茶席を設けるなどの趣向もあり、劇中の文化と余韻を楽しめそうだ。(10月29日号で詳細)
 公演は全席自由3千500円で学生・団体割引あり(要予約)。公演時間、チケット予約など詳細は【劇団アドック】URLhttp://gekidan.ad-hoc.jp/ Eメールinfo@ad-hoc.jp ファックス03・3796・0637まで。