2018年04月15日号 01面

 4歳から14歳への関心を高める次世代宣教運動、4/14の窓運動の第5回グローバルサミットが3月14〜16日にシンガポールで開催され、日本からも、牧師、宣教師、超教派団体の代表、教会学校教師など、過去最大の20人が参加した。同サミットでは世界65か国から917人が参加。世界各地から51人の講師がメッセージ、レクチャー、分科会、現場からの実践レポート、証し、リソースの情報等を分かち合った。同日本事務局の杉本玲子氏(町田クリスチャンセンター教育牧師)がレポートする。

講師51人、65か国参加 日本勢も20人

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 サミットの全体テーマは「NEXT」だった。「教会は、キッズ・ユースフォーカスへパラダイムシフトしていこう」「子どもは将来のリーダーではなく、今日用いられるリーダーである」「次世代への伝道は、足し算ではなく、かけ算で増えていく可能性がある」「幼児、児童、ユースと世代別に細分するのでなく、教会が親を支援し、親が家庭で良い模範となって信仰継承する家族中心アプローチが大切である」「デジタルネイティブ世代に、最先端のITを駆使した最高品質のリソースを用いよう」「プログラム重視でなく人間関係重視が鍵である」等、様々な角度から問題提起がなされた。また、聖書のⅠサムエル16章から、次世代リーダーへの油注ぎが最優先課題であること、Ⅱサムエル9章から、傷ついている子どもを遠くから見守って、主のもとに連れて行く必要がある、などのチャレンジがなされた。

IT利用の急発展と同時 に人間関係重視の潮流

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 今回のサミットの特色としては、第1に講師51人のトークを3日間で集中して学んだため、1人の発表の持ち時間が短く、最長でも30分、平均15分、分科会紹介は5分程度であったことだった。世界宣教が「世界中から世界中へ」であることが反映されて、アメリカはもとより、ウガンダやマダガスカル、スリランカ、ロシア、エルサルバドル等(日本からも)、世界中の様々な国での実践レポートが発表されていたのが興味深かった。

 第2に、ITの発展により、オンラインコース、フリーソフトなど、明日からでも伝道や教育に使えるリソースがすべての人に無料で提供されているのには、驚きを覚えた。変化のスピードが確かに、加速度的に早まってきている。その一方で、人と人との関係性も一層重視されていた。

 第3に、「キッズフォーカス」に加え「ユースフォーカス」「トータルなファミリーフォーカス」などとより幅が広がり、地域教会中心でありながら、家庭との連携、クリスチャンスクールとの連携、超教派団体との連携がさらに強く呼びかけられていた。

 初めてグローバルサミットに参加した本澤敬子氏(同盟基督・国立キリスト教会牧師)は「キッズユースのために各国に遣わされた働き人、ローカルチャーチの牧師たちから、多くの励ましとチャレンジを受けた。心に残ったキーワードを3つあげるなら、パラダイムシフト、弟子訓練、家族。自分には何ができるだろう、問われるときだった」、

また財部(たからべ)利彦氏(単立みどり野キリスト教会伝道師)は「時代の流れは速くなり、また新しい時代と変化が起きていることを感じた。サミットに参加する中で世界中で起きている次世代でのムーブメントを聞き、また見ることができ感謝。神様が次世代を用いて世界を変えている。今までの自分の理解では、4歳から14歳で福音を聞いている人の方が救いを受け入れることが高いという理解でいたが、今回のサミットでこの世代自身が世界をひっくり返す働き手になっていることを見た。インドでは、12、13歳の子どもたちが自分よりも幼いお友だちに福音を語りみことばを教え子どもたちのリーダーをし何十人のこどもたちのリーダーをしている。イエス様の手にあると、無限の可能性がある。そして、この子どもたちがイエス様が用いる最強の働き手である。私たちが神の子どもとして与えられている機会をかしていきましょう」と感想を分かち合ってくださった。

 次回のグローバルサミットは2019年9月25〜29日にニューヨークで開催の予定。日本での4/14の窓全国カンファレンスは、今年9月8日に市川市の山﨑製パン総合クリエイションセンターで開催される。