新型コロナウイルス感染拡大により、クリスチャンの旅行代理店やツアープランナーにも甚大な影響を及ぼしている。
韓国、台湾、東南アジア、インド、イスラエルなどのツアーを手掛ける「にこまるツアー」の竹下力さんによると、「最初は、心配でキャンセル。途中から行きたくても行けない状態になった。3月は見事なぐらいに手配がなくなった」「まだ先の手配は継続中で、1年後の聖地旅行の依頼も受け、企画を立てたりしている。蓄えもできているので、とりあえずは耐えて、次に備えます。早く終息することを祈り、希望をもって次を目指します」と前を向いた。
ツアープランナーとして働き、ソリシターとして一般の旅行会社にも所属する松崎洋子さんは、「3月以降予定していた六つのツアーはすべて中止または延期になった。お茶の水クリスチャン・センター(OCC)のシェアオフィスに事務所を置いていたが、4月から契約を解除した」と話す。「昨年12月暮れと今年2月にイスラエルに行ってきた。帰ってきた途端、イスラエル政府が日本人の入国制限措置を行った。いい時に行けたなと思う」
2月のツアーではキャセイパシフィック航空を利用したが、香港経由のため非常に神経を使ったと語る。だが、「もしいつも利用する大韓航空に乗っていたら、集団感染があった新天地の巡礼チームと同じ便に搭乗していたことになる。グループの一部は同じ大韓航空機だったが、幸いクラスが違ったため接触はなかった。主の守りがあった」と安堵する。
「今は収入ゼロの状態だが、今までの蓄えで当面はしのいでいける。終息したら、家に閉じこもっていた人、くすぶっていた人が、『どこかに行きたい』という気持ちなるかもしれない。キリシタン関連のツアーや東日本大震災の被災地ツアーなども企画したい」と期待を込めた。