共生的教会形成・世界宣教に尽力 グレース宣教会創立長老牧師 堀内顯氏召天

グレース宣教会創立長老牧師の堀内顯(ほりうち・あきら)氏が、2020年12月11日未明、慢性腎不全のため、大阪市東淀川区の「よどきり訪問看護ステーション・かんご庵・よどまちステーション」で召天。89歳。お別れ会が12日、天国歓送礼拝式が13日に大阪府八尾市東山本新町のグレース宣教会グレース大聖堂で執り行われた。天国歓送礼拝式では安田正氏(同教会副代表牧師)が司式を、藤﨑秀雄氏(同教会代表牧師)がメッセージをした。喪主は妻の明子氏。
学生時代にイエス・キリストを信じ1951年、hi-b.a.(高校生聖書伝道協会)を宣教師と共同設立し、高校生伝道に従事。育てた高校生たちが、現在も多方面で活躍している。

堀内顯氏

その後、日本福音自由教会に招かれ、64年から大阪府八尾市の開拓伝道に携わり、チーム牧会・複数会堂方式で多くの会堂を開拓。多くの牧会スタッフを献身に導き、開拓教会も20を超えた。
開拓当初から、献身者の群れ・共生的な教会形成に尽力。また多民族宣教・世界宣教を重要視し、アメリカ、韓国などの宣教協力者とパートナーシップを結んで推進した。
さらに日本国際飢餓対策機構(JIFH)=現ハンガーゼロ=創立理事長として、世界中の飢餓問題解決のために積極的に関わり、JIFH全国賛助会も立ち上げ、会長として応援を継続した。
キリスト者として社会福祉にも力を入れ、現在三つの老人福祉施設を持つ「社会福祉法人キングスガーデン三重」理事長として活発に奉仕した。
2015年には、アジア北方の人々への隣人愛を具体的に表す愛隣ワールドワイド支援機構を設立し、隣接する国々で活動する宣教師をサポート。病床に伏せっている時も、これらの共生的・全人的福音宣教をとりなしの祈りと共に実践した。
そのほか、のべ33万人が動員され、多くの人々が救いに導かれた1980年のビリーグラハム国際大会では会長として奉仕。近畿福音放送伝道協力会、大阪ケズィック・コンベンションなどの超教派の協力伝道の場でも用いられた。
天国歓送礼拝式のメッセージで藤﨑氏は、「堀内先生は、例えていうならば超大型の台風。暴風圏にいたら大変、いのちがない。しかし、その目に飛び込むとき、そこに青空がある。そんな堀内先生と48年間、共に歩んできて誠に光栄だった」と故人をしのびつつ、「堀内先生の遺言として皆さんにお伝えしたい。この熱血の一人の人物を、生涯にわたって変えたのが神の聖書の言葉だ。神の言葉はあなたを変えることができる。誰でも救うことができる」と、福音を語った。
礼拝式の模様はYouTubeで「グレース宣教会」と検索すると視聴できる。