写真=孫牧師

年末年始も民主派リーダーの逮捕などが相次いだ香港。「闇」は深まる一方のように見える。このような中、超教派の有志の牧師らによる第2回の「香港を覚えての祈祷会」がオンラインで2020年12月21日に開催された。クリスマス直前の集会に招待制で100人近くが参加した。朝岡勝牧師(日本同盟基督教団・徳丸町キリスト教会)が奨励、台湾在住の香港人、孫宝玲(Sun, Poling)牧師(台湾神学研究学院教授)からの報告があった。

朝岡氏は香港の困難な状況を振り返り、「『祈ることしかできません』と私たちは言いがちだが、『祈ることこそしたい』。何もできないことの言い訳の祈りではなく、最初の決心としての祈りをしたい」と強調した。
ヨハネ1章5節を引用し、「『闇は光に勝たなかった』(聖書協会共同訳)とある。『勝たなかった』と過去形で書かれている決定的事実を止めたい」
有志の祈祷会に加わったことについて、「香港に行ったこともない。香港に直接の知り合いもいない。『場違いなところに来たのではないか』と当初思ったこともあった。だがそれで身を引いたら、闇の力に負けたことになる。分からないならば教えてもらえばいい。どこからでも、新しく祈り始めれば、意味あるものになると思った」と話した。
香港情勢のほかにも無気力や無関心といった「闇の力」を指摘した。「内から外から、様々な揺さぶりがある。何かをすれば『やりすぎ』と批判され、何もしないと『無関心』とされる。こういうことの繰り返しの中で、闇の力は、底なしの深い淵(ふち)の中に引きずり込もうとします」
「闇の深さを見据え、向き合っていかないといけない。祈りの構えがそのまま戦いの構えでもある。闇の力は勢いを増すが、すでに圧倒的に光の勝利にあることを知らされている。この確信によって祈りの手を挙げていきたい」と励ました。

続いて孫牧師から報告があった。「誰もが想像できなかったスピードで香港の状況が悪化している。公権力が簡単に個人を起訴できてしまう。ある青年は、SNSで意見表明をしただけで、逮捕、起訴された。どんな人でも容易に犠牲者になり得る。昨年5月に香港の有志の牧師らが発表した『香港2020福音宣言』も、政府にとっては挑戦的なものと受け止められ、かかわった牧師らが監視されています」
香港に留まる人、外国に移住する人、それぞれに困難がある。「留まる人たちは二つのレベルの困難がある。牧師は、意見の違いで分裂している信徒たちを牧会すると同時に、政府からの圧力にも直面しなければならない。ぜひ日本の皆さんは香港のニュースをシェアしてほしい。すでに香港のメディアは政府に飼いならされ、SNSも影響を受けています」

「香港を離れた人も避難先で困難がある。香港の経験からPTSDで苦しむ人もいる」と言う。
台湾では政府が香港の市民を支持するほか、民間で支援する働きがあるが、「台湾はビジネスでの移民を受け入れる仕組みはあるが、それ以外の移民に対応する法的手続きを持たない。大陸の影響を警戒し、簡単に移民を受け入れられない状況がある」という実情を語った。「それでも台湾に来る人は増えている。香港の人のための広東語の礼拝、集会も開かれている。新しい環境で、霊的に安らげる場所ができるように祈ってほしい」と祈りを要請した。後半では司会者と会衆の交読による連祷も実施し、香港の教会や政府をとりなした。

説教全文 朝岡勝 「闇は光に勝たなかった」(2020年12月21日)

報告全文 孫宝玲「輝きを失いつつある東洋の真珠・香港」(2020年12月21日)

連祷全文 香港を覚える連祷 第二回

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