ローザンヌ神学部会「コロナ禍」ウェビナー 信仰、希望、愛の実践を

写真=ライト氏

コロナ禍の世界の教会の状況を踏まえた、世界ローザンヌ運動の神学部会第1回ウェビナーが、4月30日にオンラインで開催された。クリストファー・ライト氏(前神学部会代表)が講演。ブラジル、中東、インド、韓国、アメリカ、アフリカからも教会の状況が報告された。

ライト氏は、教会のコロナへの対応について五つのポイントとして、①信仰と希望、②愛の実践、③預言的に真実を語ること、④牧会的な知恵、⑤信仰の証しをすること、を挙げた。
「教会とは神の民であり、アブラハムの子孫。すべての国々を祝福し、すべての被造物との和解をする。感染を軽くみてはいけないが、教会には聖書による信仰と希望がある。クリスチャンはローマ時代の疫病の時に、貧しい人、病の人を助けた。最近でもフィリピンの台風、日本の津波など被災地支援の働きがあった。コロナのロックダウンでも、貧しい人に食べ物を提供する働きをした教会があった」と紹介した。

「コロナ禍の背後には、人為的な要因もある。気候変動や森林破壊、飢餓とも関係する。自然の秩序に反する経済成長と消費主義に気をつけたい。共通恩恵として科学や医療の中に、神の真実が現れる。政治的なことについても、牧会的な知恵を用いたい」と勧めた。

「教会には、復活という聖書の希望がある。神のさばきをいう時には気をつけたい。罪によって災いがもたらされたとしてはいけない。キリストもルカ13章4、5節で、災いにあった人たちだけではなく誰もが悔い改めるべきである」と強調した。

各地からの報告では、SNSやメディアにおける分断、礼拝や聖礼典についての聖書的な吟味の必要、「教会とは何か」の問いかけ、大規模教会の社会的な影響や迫害など、従来からの課題もあらわになった。次回は5月28日に開催される。