福島県民に「いのちの水」届け続け FUKUSHIMAいのちの水プロジェクト
福島第一原発事故の影響で、放射能に対する不安を口にする人々が急増している福島県。原発から50縲・0キロの福島市、郡山市も風の影響で毎時1縲怩Qマイクロシーベルトと、線量が非常に高い地域だ。NPO法人「FUKUSHIMAいのちの水」(坪井永人代表理事)は、「ひとりの子のいのちを救うために」をモットーに、これまでペットボトル入り飲料水(500ミリリットル)を、郡山市、南相馬市、福島市、いわき市などにのべ50万本配布してきた。これまでの活動と現在の福島の様子についてプロジェクトメンバーの一人、坪井永光氏(単立・キリスト愛の福音教会牧師)に話を聞いた。
「FUKUSHIMAいのちの水」は、災害支援援助隊「アガペーCGN」福島県支部の支援活動をする中で、放射能災害の象徴とも言える水に焦点を当てようと始まったプロジェクト。特に放射線に対する不安を口にする人、子どもに水道水を飲ますことに不安を覚える親など、放射線フォビア(恐怖症)の人に安心を届けるのがねらいだ。
行政は「水道水は飲んでも安全」と告知しているため、飲料水はすべて草の根で届ける。「原発に近い所にある教会、幼稚園、保育園にお願いし、ある程度まとまった飲料水を置かせていただき、配り方はお任せしています。そして徐々に口コミで広がっていきました」
永光氏は「私たちはこの危機的状況を神様が与えてくださった歴史的な現場だと受け止め、ここ福島で、県民に教会のおかげで希望がもてたと言われるような活動をしていきたい」と語る。(中田 朗)
URL http://fukushimainochinomizu.com/
3月11日号震災特別号で。
写真=飲料水が届いて喜ぶ三春幼稚園園児ら