11年間で20万人「FUKUSHIMAいのちの水」東日本大震災記念祈祷会で
20万人の必要に応えた 「FUKUSHIMAいのちの水」坪井さん証し 東日本大震災11周年記念祈祷会
東日本大震災11周年記念祈祷会が3月11日、福島県郡山市の福島希望キリスト教会でオンラインを交えて開かれた。同祈祷会は東日本大震災セレモニーin福島主催で2018年から継続している。
司会をしたキリスト愛の福音教会・主任牧師の坪井永光さんはホセア6章1~3節を引用し、「様々な被災地の光景、心象風景があるが、見上げた空を覚えているように天を見上げ、祈る特権があることを覚えたい」と勧めた。
前半では▽福島にとどまり、復興の途上の人▽福島を離れ、福島をしのぶ人▽この日を思い出したくない人▽死別、あいまいな喪失の人▽支援が途切れ途方に暮れる人▽行政、医療、NPOなど支援している人▽将来に向けて新しく動き出す人▽次の災害のため準備している団体や教会▽過去を振り返り、未来に希望をつなぐことできるよう悔い改めのため、などのために祈った。
震災後、安全な水を配布する活動をするNPO法人FUKUSHIMAいのちの水を創設した坪井永人さん(キリスト愛の福音教会牧師)が証しした。「震災後、助かる希望も見えない中、せめてここにいる人々と死のうと覚悟し、支援活動をした」と振り返る。
「通常、支援活動は3年で終えるものだが、求める人が止まらなかった。11年間で配った人は20万人を超え、水は2万トンに達した。これは大きさの自慢ではなく、事実として、これだけ続けざるを得なかった」と話した。
「困難の中で、助けはただ一つしかない、それはイエスの十字架を信じること。この単純な信仰で経済も支えられた。信仰が観念的なものでなくなった」とも述べる。今後危惧される首都直下型地震や南海トラフ地震への備えも促した。後半ではウクライナのためにも祈った。
(クリスチャン新聞ウェブ版掲載記事)