「私たちは“驚くべき神の働き”を目の当たりにしています」。2月13日、こんなタイトルの記事を、アズベリー神学校(米国ケンタッキー州)の教授トム・マッコール氏が、本紙提携メディアである米福音派誌クリスチャニティトゥデイに掲載した。記事の副題は、「なぜ私は、このチャペルで起きたリバイバルとそれがキャンパス内外に及ぼす影響について、希望を持っているのか」。米在住日本人の声も聞いた。

チャペルを立ち去らない学生

神学校の向かい側にあるアズベリー大学では、毎週水曜日にチャペルがあり、単位取得に必要なため、学生はいつも同じようにそこに集まる。「しかし、先週の水曜日(2月8日)は違いました。祝祷の後、聖歌隊が最後の合唱を歌い始めました。そして、簡単には説明できない何かが起こり始めました。学生は去りませんでした。彼らは、静かながら力強い超越的な感覚に襲われ、そこを離れたいと思いませんでした。そこに留まり、礼拝を続けました」

メインの礼拝堂内。礼拝を続ける人々(提供=岡谷和作氏)

礼拝堂に駆けつけてマッコール氏が目にしたのは、静かに歌っている何百人もの学生。罪の悔い改め、癒やし、完全性、平和、正義のために執り成しを行い、自分自身と隣人、そして世界のために真剣に賛美し、祈る姿。聖書を読み、暗唱する。数人が集まって一緒に祈る。祭壇の手すりにひざまずき、ひれ伏す人。「うれしそうに顔を輝かせて話している人もいました」

夕方になっても、彼らはまだ礼拝を続けていた。翌日の早朝も。座る席などなく、立っているしかなかった。近隣の多くの大学からも学生が訪れた。ある者はチャペルに泊まり、夜通し祈った。日曜日の夕方の時点でもその勢いは衰えなかった。

マッコール氏は次のように記す。「分析神学者として、私は誇大広告を警戒し、霊的な『操作』について非常に慎重です。それは時に空虚なだけでなく、有害でもありました。しかし、実際のところ、今回起きている出来事はそのようなものではありません。同調圧力も誇大広告もありません。霊的操作も高慢な感情移入もないのです」。あるのは「穏やかで平穏なもの」「鮮やかで力強いシャローム」。「希望と喜びと平和の混ざり合いは、言葉では言い表せないほど強く、実際、ほとんど明白です。鮮やかで信じられないほど強力なシャロームの感覚です。聖霊のミニストリーは紛れもなく強力ですが、とても優しいものでもあります。このようなリバイバルが私たちの世代にどのような実を結ぶかを楽しみにしています」(7面に続く

チャペル前の広場に集まった人々(写真提供:岡谷和作氏)

2023年03月05日号   01面掲載記事)