「憲法9条をノーベル平和賞に推す神戸の会」(略称「推す会」)は、兵庫県民会館でオスロのノーベル平和賞委員会に10回目の受賞のための推薦文を提出したことをメディア関係者に報告。有資格者である大学教授 135人は、日本国憲法が改憲の危機にさらされていることを憂慮する。アジアの近隣諸国に甚大な被害を及ぼした戦争の歴史を歪曲し,近隣諸国との友好の絆を危うくする動きが起こっているからだ。
昨年2月24日に勃発したウクライナ戦争の恐怖について、東アジアのどの民も軍事力の行使は望んではいない。戦争する国への歯止めになる憲法 9条があってこそ、周辺諸国に脅威を与えることなく平和外交を推進できるとする。ベトナム戦争(1964~73)の時、憲法9条があったから、日本は参戦を免れた。「台湾有事」の際にも、軍拡思想を退け、参戦を断念させ、国内で非戦の輪を広げる基軸になる。
日本のキリスト教会、寺社仏閣、新宗教は、コロナ禍、高齢化、宗教不信のエートスのためか,礼拝出席者数は著しく減っている。一方、政治家、官僚主導、「軍学協同」による戦争する国へ第二次世界大戦前と同様、暗雲が垂れ込めている。
憲法9条が、今こそ市民の非戦への願いを実現する唯一の歯止めと「推す会」は発信している。(レポート・岩村義雄=「推す会」代表)

2023年03月05日号   06面掲載記事)