ウクライナの船越真人宣教師から現地の情報が6月7、8日に編集部あて寄せられた。一部編集して掲載する。
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6月7日

ヘルソンでは引き続き厳しい状況が続いています。
ヘルソン市は去年の3月から11月11日までの約8ヶ月間、ロシア軍によって占領され、その占領期間に数多くのヘルソン市民がロシアに強制移住させられたり、ロシア軍、FSBから非人道的な扱い(選別、尋問、拷問、虐殺)を受けたりしました。非常に苦しく忌まわしい8ヶ月間でした。
ようやくウクライナ軍によって11月11日にドニプロ川西岸が解放されましたが、今度はドニプロ川東岸からロシア軍がヘルソン市への砲撃を開始し、ヘルソン市は一気に別の意味で「危険な町」となりました。多くのヘルソン市民が避難を余儀なくされました。
さらに、今年の5月からヘルソン市へのロシア軍による砲撃が激化し、多くの民間人が犠牲になり、多くの市民が家を破壊されてきました。
そこにきて今回のダムの爆破、決壊による洪水状態が起こり、あまりに重なる苦難に本当に言葉を失ってしまいます。

現在、オデッサ教会では、チェルノバイエフカ教会の要請に応えてゴムボートを手に入れて届けるために動いています(浸水した地区に取り残されている人々を早く救出するためです)。今後さらに必要な対応が適切にできるようにお祈りください。
家内と私は明日からワルシャワで始まるウクライナ支援のためのクリスチャン・リーダー・カンファレンスに出席するためにポーランドに来ています。(オデッサには来週の水曜日に戻ります。)現在は電話で連絡を取りつつ、オデッサ教会のアンドレイ兄、アントン兄、ジェーニャ兄が中心となってチェルノバイエフカ教会の支援に動いています。
みなさまの尊いお祈りとご支援に心から感謝しています。

 

6月8日
ヘルソンのカホフカ・ダムの爆破・決壊による被害がますます拡大しています。
現在、強く懸念されていることの1つは、洪水の水流によって地面に埋められていた地雷が掘り起こされて浮遊して下流に流されている、ということです。
その結果、どこに地雷があるのかが分からなくなり、流された地雷が岩などに当たって爆発するケースも報告されています。これは、住民とともに救助活動にかかわる人々にも危険が及ぶことになります。
さらに洪水に伴う伝染病や有害化学物質の流出による危険の拡散が強く懸念されています。ぜひ続けてお祈りください。

船越真人・美貴