犯罪被害者が正直な気持ちを加害者に伝え、加害者はその声に動かされて心から謝罪するーそうした損なわれた関係を修復し、応報的な刑事司法を補う「修復的司法(Restorative Justice=RJ)」の考え方と実践が、法律家や社会学者、実務家たちの間で注目され、広がっている。もとはキリスト教会から提起され、正義の回復や和解、赦しといった聖書的な理念が背景にあるが、なぜか日本のキリスト教界ではあまり知られていない。研究者や実務家らが6月3日、東京・新宿区の早稲田大学で開いた第8回RJ全国交流会で、隣の韓国ではキリスト者が活発にRJに関与し、被害者ー加害者調停が進んでいることなどが報告された。(根田祥一)

2012年6月24日号に詳報