能登半島地震支援活動に関する第2回目の情報共有会議が1月25日、オンラインで開かれた。主催は石川県の教会ネットワークによる超教派救援組織「能登ヘルプ」(能登地震キリスト災害支援会)。
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最初に、主催者世話人代表の岡田仰氏(金沢独立キリスト教会牧師)が、1月1日の発震から、5日に石川県放送伝道協力会に関わる諸教会を軸に能登ヘルプを立ち上げた経緯、規約や世話人会について説明。

働きの方針に、⑴愛の働きとして=愛の心をもって、被災地の必要に仕える。地の塩として奉仕に徹し、直接的な伝道活動は行わない、⑵秩序をもって=世話人会のリーダーシップのもと、ルール、秩序を大事にしていく、⑶継続性をもって=世の働きは一過性に終わるが、私達は目的に立ち、継続して必要に手を差し伸べる、⑷互いに協力して=情報を共有し、違いを乗り越え、主にあって、互いに、認め、赦し、譲り合って、被災地支援という目的のため協力していく、⑸祈りをもって=すべての働きは、祈りをもってなされていく、を挙げた。

現在の働きとしては、⑴実務のリーダーシップのもと地域支援、教会支援が行われている、⑵フェイスブックを開設、更新している、⑶「能登だより」を月1回ほど発行していく、⑷支援金のための口座を北國銀行に開設。支援金は、地域支援と教会支援の両方に用いる、⑸1月28日に第1回災害復興支援超教派祈祷会を開催(オンラインで詳細)。今後も月1回の開催で祈りの課題を共有し、支援のための全体祈祷会を行う。現地教会持ち回りでの開催を考えている、⑹ボランティアの受け入れ可能な教会、施設についてのヒアリングを行う、を挙げた。今後は「支援は数年にわたる。フェーズに応じた働きをしていく。各教会員の被災状況についてヒアリングの必要があり、各教会で状況を集約してもらう。地域と教会への支援金の用い方についても話し合う。支援教会全体との共有会議を月1回程度開催し、アイデアを集約する」とも語った。

続いて、実務リーダーの市來雅伸氏(九州キリスト災害支援センター本部長)が、活動として三つ挙げた。①物資を運ぶ=プッシュ型(何でも届ける段階)は終了し、現在は各避難所、施設、教会それぞれから必要な物を聞いて届ける。七尾、羽咋、輪島(聖書教会連盟・輪島聖書教会をベースに)、珠洲、能登で物資配布している②炊き出し=JECA・本郷台キリスト教会チーム、ハンガーゼロに救世軍、能登ヘルプが加わり、門前町、七尾市の施設と七尾聖書教会で行った。避難所では、インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症が流行しており、避難所職員が食べ物を受け取って配っている。避難者から「おいしかった。ありがとう」の言葉もあり励まされている、③珠洲市の温泉=お湯は出るが運営する人がいないので、能登ヘルプからスタッフを送り再開。洗面器やバスタオルも持っていっている。お風呂掃除のためのボランティアを定期的に派遣し、使ったバスタオルは持ち帰って地域教会のボランティアに洗ってもらうサイクルを作ろうとしている。

ボランティアに関しては「余震が続いており、家も全壊率が高い。気軽に入れる場所ではないので、ボランティアの安全も考えながら必要な助けを届けていく。現在、ボランティア要綱の整備をしているが、2月初めには募集を始めたい。ベースを設けず自力で来られる人のみだが、体制が整えば宿泊所を設け、ベースとしての受け入れもしたい」と語った。

2024年02月11日号   01面掲載記事)