2024年10月の「宣教フォーラムMIE・2024」では、全5回の各全体集会で「三重タイム」が設けられた。三重県における超教派の働きの実例が紹介され、証しされた。

元捕虜の心の傷 主の愛で癒やす

「アガペ・ワールド」は和解のミニストリー。創設者・ディレクターの恵子ホームズさんは三重県紀和町(現・熊野市)出身、英国居住。1988年の日本滞在中、紀和町の旧・入鹿村(いるかむら)にFEPOW(Far East Prisoners Of War、英連邦「極東捕虜」)の記念碑があるのを知る。銅山で労働させられた300人のうち落命した16人のためのものだった。恵子さんは英国で元捕虜〝イルカボーイズ〟や16人の母親を探して記念碑の存在を教え、これまで520人超を日本に招いた。追悼集会や元日本兵との再会など、交流と和解と心の癒やしを助け、OBE(大英帝国勲章)を受賞。日本への憎しみから解放され、日本を許すと宣言した途端、身体も解放され車椅子から立ち上がった元捕虜もいたという。宣教フォーラムにはイルカボーイズの家族の参加もあった。
「イエス様は多くの方々をご自分へと導かれました。私たちの活動は〝陰の宣教活動〟なんです」

本、音楽、人から 主に出会う書店

「ブックカフェ 海の見える本屋 ぴりぽ」は、鈴鹿市の塩崎海岸にある三重県唯一のキリスト教書店(2024年1月7・14日号参照)。店主の塚本春美さん、剛さんは2006年に四日市市の自宅で開業し、ミッション継続のため21年に現店舗へ移転。12人の奉仕者も与えられ、長老・鈴鹿キリスト教会の大竹海二牧師は来店客のリクエスト曲を演奏するなどし、心をとらえている。
「自宅の時は、来店者の80%がクリスチャンでした。でも今は、80%がクリスチャンではない方。逆転しているんです。そういう方たちが、音楽と語り合いを通して交わっています。その中で既に3人の方が受洗しました」

多くの参加者が出張販売ブースに足を運んだ

同じ主の感動 超教派で表現

「シャロームゴスペルフラ」は、単立・創愛キリスト教会(四日市市)の永井雅玲(ヤーリン)さんが創設した、超教派のゴスペルフラのチーム。教会の伝道集会、保育園、小学校、公民館、病院、介護施設、ダルク(薬物依存症回復施設)、地域のお祭りなどで公演し、永井さんの故郷、台湾へのツアーも行った。
「台湾では40人超が応答し救われました。超教派で集まり、同じ感動をもって、主に導かれ、同じ働きをしています」

宣教フォーラムでもフラを披露

消してはならぬ 祈りのともしび

「超教派合同祈祷会」は、伊賀市で20年間続く。市内にはカトリック教会も含め、50年超の歴史を持つ教会が五つあるが、しばらく神父は不在。牧師も交代が続き、改革派・上野緑ヶ丘教会牧師の小野田雄二さんは、宣教協力に難しさを覚えていた。そんな中でも30年以上、毎年3月の「世界祈祷日」の合同集会は続いていた、、、、、

2025年01月05・12日号 05面掲載記事)