韓国教会の躍進と悔い改め 第四回 ローザンヌ世界宣教会議より⑨
第四回ローザンヌ世界宣教会議(2024年9月)の集会内容を紹介。
会議5日目の夜は演劇、音楽、映像の演出による「コリアン・ナイト」。「ギルガルの12の石」(ヨシュア記4章)になぞらえた12の象徴的なアイテムで、朝鮮半島の教会史をひもといた。
①縄
1907年、平壌のある教会で、ある牧師は自らを縛りつけ「私たちはこのように罪に縛られている」と叫んだ。縄をほどいて米国人宣教師と抱き合い、「あなたを憎んでいた私を赦してほしい」と涙の和解をし、悔い改めの説教をした。このようにリバイバルや霊的刷新をへて、朝鮮半島の教会は急激な成長をとげていった。
②最初の聖書翻訳
1887年に新約が、1911年に旧新約全巻が完成。翻訳は、当時は身分の低かった商人たちの協力を得て進められた。だが実は、商人たちは既に独自に福音書を翻訳し、1885年に宣教師が初めて朝鮮半島に入った時、地元の人々はすでに母国語で福音書を読み、教会も存在していたのだった。
③土の器
統治者と庶民で格差が大きく、統治者は陶磁器を、庶民は土の器を使っていた。朝鮮半島に入った宣教師らは庶民を、福音を運ぶ土の器に例えた。
④太極旗
35年に及ぶ日本の植民統治のさなか、1919年3月1日、非暴力抵抗運動は全半島に広がった。当時のキリスト教人口は25万人で人口の1%だったが、運動を先導した33人中16人がクリスチャン、逮捕者の20%がクリスチャンだった。教会は拡大し続けた。
⑤献金袋
1931年の満州事変の後、日本による神社参拝強制により200以上の教会が閉鎖、2,000人以上が投獄された。国の独立後、ソン牧師は共産主義者に息子二人を殺害されたが、息子の葬儀の際に感謝献金を献げ、後に犯人を養子に迎えた。
⑥助産師の鍋
〝霊的助産師〟と呼ばれた韓国人女性宣教師がいた。朝鮮戦争時に北朝鮮軍により殺害されるが、100以上の教会が生み出された。割れた器をも神は用いられる、、、、、
(2025年01月19日号 03面掲載記事)