2014年 信教の自由セミナー宣言文

 アジア・太平洋戦争の敗戦後、日本は主権が国民に存することを宣言し、再び戦争の惨禍が起ることのないように戦争放棄を日本国憲法に定め、新たな歩みを開始しました。
 イエス・キリストが十字架と復活を通して平和を実現してくださったことを信じる私たちは、現憲法の主張する平和主義、国民主権、基本的人権の尊重、表現の自由、信教の自由、生存権を大切にし、その事のために祈り、働く事が、重要な信仰的課題と考えて
きました。

 しかしながら、安倍内閣は、私たちの祈りにもかかわらず、確実に戦争のできる国へと突き進んでいます。私たちは今日、以下のことを確認しました。
 ・「自民党改憲草案」は、不戦の誓いを破り軍隊を持ち、天皇の権威を強めて国民主権を軽んじ、表現の自由や信教の自由に制限をもうけようとするものであり、現憲法の理念を覆すものである。
 ・「特定秘密保護法」は、軍事機密保護のために作られ、関係者への厳罰により情報隠しやマスコミ操作を行うことができ、国民主権を軽んじ、表現の自由を制限し、現憲法の理念を覆すものである。
 ・「原子力発電推進政策」は、軍事目的である「核の潜在的抑止力」保持のためのものであり、作業に携わる人々や周辺住民にはかりしれぬ犠牲を強い、基本的人権や生存権を侵すものであり、現憲法の理念を覆すものである。
 ・「安倍首相の靖国神社参拝」は、過去の戦争を美化し、「天皇のための戦死」に意義を与え、集団的自衛権の遂行により起こりうる新たな戦死者に備えるものであることに加え、「政教分離」をないがしろにするものであり、現憲法の理念を覆すものである。

 私たちは信仰に立ち、以下の宣言を共有します。

 私たちは、命の尊厳を守るため、現憲法を支持し、現憲法の理念に反する立法や政治的行為に反対します。

 あなたは命を選ばなければならない。そうすればあなたとあなたの子孫は生きながらえることができるであろう。(申命記30章19節)

 私たちは、平和主義を守るため、現憲法を支持し、現憲法の理念に反する立法や政治的行為に反対します。

 彼はもろもろの国のあいだに裁きを行い、多くの民のために仲裁に立たれる。こうして彼らはその剣を打ちかえて、鋤とし、その槍を打ちかえて、鎌とし、国は国に向かって剣をあげず、彼らはもはや戦いのことを学ばない。(イザヤ書2章4節)

 私たちは、私たちの信仰に反する政策が強行されている中にあっても、希望を失いません。

 光は闇の中に輝いている。そして、闇はこれに勝たなかった。(ヨハネによる福音書11章5節)

 私たちは信仰に立ち、国家に対して常に目をそそぎ、このために祈り、大