2015年03月29日号 3面

(1面続き)ミドルセミナーは、大嶋博道氏(フリーメソ・神戸ひよどり台教会牧師)による「健全な教会生活とは?」。
講演に先立ち、2人が証しした。 「教会のコミュニケーション」をテーマに証しした単立・垂水福音教会員の北畑千津子さんは、教会の人間関係の中で傷つき、傷つけた体験を通し、「自分が誇っていた高慢を示され、霊の目をクリアにしてくださった出来事でした。教会の人すべてが神の隣人。救われた頃の初めの愛を思い起こさなければ」と、語った。
「教会の男性の居場所」をテーマに証しした日本イエス・神戸西部教会員の大垣収さんは、「クリスチャンでない人も交えた教会外のグループで、共に食事をして語り合い、助け合い祈り合う。教会外での居場所作りが、気軽に教会を訪ねるきっかけにもなる」と、友人たちで小グループの集まりを始めた体験を通して「いっしょに歩むという気持ちで始めることが大切」と語った。
大嶋氏は「ミドル世代とは、人生の後半をどう生きるか考える世代。今まで詰め込んできた荷物を点検して、どれだけ必要なのか見直す年代」だとし、次のように語った。
「健全な教会生活を営むためには『信仰』『仕事』『家庭』のリズムを整えることが大切。教会生活を軸にバランス良い家庭生活、仕事を送っていこう。教会生活とこの世の生活が分離していたら、経済学者の隅谷三喜男氏が表現したように“二階建ての家に住む”日曜日のみのクリスチャンになってしまう。『信徒の神学』著者でオランダの神学者H・クレーマーは日本の教会を見て、信徒は教会の凍結資産と表現した。信徒は教会のお客様であってはならない。信徒こそキリストの身体である教会の中心。神様に呼び集められた者であると同時に、家庭に、地域に派遣される者。そこに信仰生活の本来がある。この世で疲れ切った信徒が教会という2階に上って来た時、どうか牧師は聞く人々が力を得、希望を持って生きていける、生きたメッセージを語ってほしい」
この後7グループに分かれ、信徒も牧師も共にテーブルを囲んで意見交換をした。このミーティングは、本番のJCE6でも企画されているもので、伝道会議初の試みとなる。テーブルリーダーの勉強会も行われている。
総括で正木牧人氏(開催地委員会副委員長)は「伝道会議は教会間、信徒間の凍結している交わりを解凍することを目指している。神戸の私たちが知り合い、一つになり、賜物を出し合い、主が神戸に注がれている愛を共に味わっていきましょう」と、呼びかけた。
教会の中枢となる世代に向け、次回から家庭生活、社会生活の領域で考えていく内容になる。
【藤原とみこ】