父母の銀婚式をデイヴィーとリズの兄妹も心から祝福するパーティだったが © DNA Films

スコットランド・エジンバラの田舎町リースに暮らすロブとジーンは銀婚式を迎える。そこに兵役を終えアフガンの前線から帰国した息子のデイヴィーと友人のアリー。看護師の娘リズは、アリーとも付き合っていて両親と共に2人の無事を喜ぶ。平和な暮らしが戻ってきたロブの家族に、一通の死亡通知が届き思いもしなかった騒動に発展する。それぞれに希望をもって歩む人生だが、何かが起こりなかなか思うようには歩めない。希望を見失いがちになり落ち込むような時にも、ザ・プロクレイマーズの楽曲にのせて愛と信頼をもって歩んでいこうと励ます人生賛歌。

ある日、ロブ(ピーター・ミュラン)は、一通の手紙を受け取りショックを受ける。妻ジーン(ジェーン・ホロックス)と結婚する間際に関係した女性の娘から届いた母の葬儀の案内だった。ロブは、その女性が娘を産み一人で育ててきたことを知らなかった。ジーンには言わず、その女性の葬儀に参列したロブは24歳になる娘と初めて話した。

ジーンとの銀婚式を祝うパーティの夜。デーヴィー(ジョージ・マッケイ)は、妹リズ(フレイア・メーバー)に同僚の看護師イヴォンヌ(アントニア・トーマス)を紹介され同伴でき気分がいい。アリー(ケヴィン・ガスリー)は、リズが海外で働きたいという夢を実現するため準備しているのを知らずにプロポーズする思いが高まっていた。

ロブがジーンに捧げる’Oh JEAN’を歌いはじめると祝賀パーティは最高に盛り上がっていく。だが、この歌を聴いている途中、ふとしたことでジーンはロブの上着ポケットのあった隠し子からの手紙を読んでしまった。その直後、サプライズでロブからジーンへの公開プロポーズが行なわれると、怒りのままジーンは断ってしまいパーティは混乱し台無しになってしまう。

デイヴィーがイヴォンヌにプロポーズするクライマックスには’I’M GONNA BE'(500MILES)  © DNA Films

スコットランドのフォーク・ロックユニット’ザ・プロクレイマーズ’のアルバム’Sunshine on Leith’はじめ彼らの楽曲13曲が挿入されているミュージカル。80年代終わりに大ヒットした舞台の映画化だが、リースの町を舞台にしたスケール感は爽快。ロブをなかなか赦そうとしないジーンだったが、ラストでの粋な計らいに、女性の現実的な未来志向が見て取れて清々しい。 【遠山清一】

監督:デクスター・フレッチャー 2013年/イギリス/100分/ミュージカル/映倫:G/原題:Sunshine on Leith 配給:ギャガ 2014年8月1日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマほか全国順次公開。

公式サイト:http://sunshine.gaga.ne.jp
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