日本キリスト合同教会初代議長 大井尚氏逝去 混乱こえ「公会主義」教会新設に貢献
日本キリスト合同教会設立に参加し、初代議長、東京キリスト合同神学院院長を務めた大井尚(おおいたかし)氏が、11月16日、急性虚血性心疾患のため北里大学病院(神奈川県相模原市)で亡くなった。90歳だった。11月20日に召天礼拝が日本キリスト合同教会板橋教会で大井満氏(同教会牧師、故人長男)の司式により行われた。喪主は妻・和子氏。
1927年、大阪府茨木市に生まれる。56年に東京神学大学大学院を卒業し、日本基督教団茨木教会伝道師に就任。千里丘教会牧師(開拓伝道)、堺教会牧師を経て、83年に世田谷中原教会牧師に就任、84年には東京キリスト合同神学院教授に就任した。
70年の万国博覧会をきっかけに日本基督教団が信仰的混乱を経験する中、85年に志を同じくする牧師とともに教団を離脱、公会主義に立つ日本キリスト合同教会を設立した。2000年に世田谷中原教会牧師を辞任して引退教師となった後は、06年に御宿教会牧師に就任、11年まで務めた。
召天礼拝では日本キリスト合同教会代表の三浦寿夫氏(つるかわ台教会牧師)が「慰めの言葉」を述べる中、故人の生前の言葉として、「牧師は午前中は雑用をしないで、説教の準備でもなくて、しっかり神学の学びをするべきだ」と語っていたことを紹介した。