ガンの手術などで8月から2か月余り入院していたミュージシャンで牧師の小坂忠さんが、牧会するフォースクエア・秋津福音教会の地元、埼玉県所沢市の所沢ミューズで毎年12月に開いている「クリスマス・イン・ピース・コンサート」が、今年も12月22日にあり、元気な歌声を聴かせた。

小坂さんは、今年7月末に九州の教会で腹痛に見舞われ、8月1日に検査の結果、急性胆のう炎と診断され緊急入院。その後、大腸にガンが見つかり、肺にも転移していることが分かりステージ4と診断された。その後胃ガンも見つかり8月31日に胆のう、胃、大腸を切除する10時間に及ぶ手術を受け、その後リハビリに励んでいたが、10月末からチャペルコンサートなどの奉仕に復帰した。

22日のコンサートでは「今年のクリスマス・イン・ピースは特別。大病してクリスマスに歌えるかと思ったけど、皆さんに祈っていただき奇跡的に癒されて元気になりました」と、クリスマスキャロルやゴスペル、リズム&ブルースのスタンダードナンバーなどを、いつもと変わらず伸びのある声で歌い上げた。今回は娘のエイジア、親友の伝道者アーサー・ホーランドさんの娘ローレンとも共演、「かわいくてしょうがない。僕のDNAが継がれていると期待している」という2人の孫娘もステージに上がり、若い世代の成長に目を細める場面もあった。

「大病でわかったこともある。普通の日常がどんなに大切か」と、今も続ける東北被災地支援でのエピソードなどを披露。「苦しい中で愛を感じた1年でした。ステージ4の宣告も、神に愛されているという平安を奪い去ることはできませんでした」と心境を明かし、ヨハネの福音書3章16節から「神が犠牲を払って、ひとり子を下さるほどに私たちを愛してくださった。それが本当のクリスマス」と力強くメッセージを伝えた。