安倍晋三首相が自衛隊明記の改憲を訴えるなど、憲法改正論議に注目が集まる中、ドキュメンタリー映画「『憲法9条・国民投票』市民14人が本音で議論して視えたもの」(宮本正樹監督)の上映会が10月20日、東京・世田谷区駒沢の日本基督教団深沢教会で開かれた。主催は「憲法9条・国民投票」in深沢実行委員会。上映会後は山尾志桜里議員をゲストに迎え、宮本監督とのトークショーが行われた。
 映画は、ネットなどで公募した18歳から73歳までの市民14人が、それぞれの立場で9条について2日間討論し、その上で投票する「模擬国民投票」だ。「シナリオは一切無く、まさに真剣勝負だった」と宮本氏は話す。
 参加者の立場は、現行9条を護持のうち①非武装非戦の9条原則派(2人)、②自衛戦争容認の9条護持派(1人)、自民党を中心とした改憲案のうち③自衛隊明記のみの改憲派(2人)、④戦力保持・交戦容認の改憲派(1人)、市民の新9条案の⑤護憲(立憲)的改憲派(3人)、の5つ。その他、どれを支持するか決めかねている人も5人参加している。
 トークショーでゲストの山尾志桜里議員は「この映画を見て、市民一人ひとりが恐れずに自分の考えを主張し、また考え方を変えることも恐れないというその過程に素晴らしさを感じた」と感想を語った。映画「憲法9条 国民投票」の上映開催情報、DVDの購入などの問い合わせはウェブサイトURL http://3taku.info/ で。(11月11日号で詳細)