3月17日号紙面:ラグビーワールドカップ・ナショナル・キックオフ大会② 一人ではできないことも協力すればできることが… 福音宣教と弟子づくりが目標
今年9月から全国12都市で開催される「2019ラグビーワールドカップ」の伝道に向け「ナショナル・キックオフ大会」が2月18日から20日まで、神奈川県三浦市の三浦YMCAで開催。2日目のセッションで、シンガポール人のスポーツ宣教師アンディ・リム氏が「アジアでのスポーツミニストリーと日本への期待」と題して講演した。
【中田 朗】
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最初に歴代誌第二20章からメッセージをした。「ここには神の民の危機が描かれている。多くの異邦の民の大軍がイスラエルに攻めてきた。緊急事態だ。彼らは何もできなかった。だが、主を求めることができた。日本の状況も危機的だ。多くの敵が私たちに迫っている。でも、主に不可能はない。主がその道を開いてくださる」。ラブ・シンガポールという790人の牧師が集う超教派の活動の中で今年1月、「日本の教会と共に歩む」という決定をしたことを報告した。
リム氏は「すべての人々、すべての場所に、スポーツを持って出ていこう」というテーマを掲げていると語る。「私たちがゴールに向かって進む時、何ができるか、どこに行くべきか、誰と共に働くかを考える。同じ働きをしていたら、同じ結果しか生み出さない。私たちは主に新しい道を、やり方を教えてほしいと、新しい皮袋に変えていただくために祈るべきだ」
「一人ではできないことも、協力すればできることがある」とも強調した。この後、参加者が五人一組になり、椅子に座った一人を4人が指一本で持ち上げるという体験をした。どのチームも4人が指一本で持ち上げることは至難の業だった。今度は7人で上げると、少し上がるようになった。次に7人が手のひらで上げると、楽に上がった。「これがパートナーシップの絵です」とリム氏。「私たちができることは指一本ぐらいかもしれない。でも他の人と協力すれば指一本でも上げられた。私たちの体にはいろいろな器官がある。私たちは一つの体であることをいつも覚え、一つの目的のためにもっとパートナーシップを学ぶべきなのです」
「スポーツミニストリーの目標は、日本のあらゆるところに出て行って福音を宣べ伝え、弟子をつくること」とリム氏。「これから数年間、世界中の注目が日本に集まる。この国にいろんなことが起こることを皆さんは目撃する。私たちがこの働きをする目的は、福音を宣べ伝え、それを通して多くの弟子を育てていくこと。たくさんのクリスチャンを生み出すだけでなくクリスチャンが訓練され働き人になることなのです」
戦略については「非常にシンプル」と話す。「フェスティバル、メジャーイベントなどいろいろあるが、全部やる必要はない。私たちの町でどの戦略がいちばん適切なのか、主に聞く必要がある。でもそのためのトレーニングや準備は必要だ。私たちがしてもらいたいことを、私たちができるように教え、訓練していく必要がある。できない人にも忍耐をもって教えていくことも大事だ」
「スポーツを用いて地域に出て行く」意義についても語った。「私は18年前にスポーツミニストリーに関わった。スポーツミニストリーにおける、出て行く働きとは何か。世界の80%は何らかの形でスポーツに関わっている。スポーツを観戦したり、スポーツをしている子どもに付き添っている大人もいる。一方、牧師は、すべての人がイエス様と出会い、人々が弟子になって立ち上がり、子どもたちがたくさん教会学校に来て、ユースが熱く燃えて主に仕える光景を見たいと願っている。だから、私たちはそのギャップを埋めるために、スポーツを用いることを提案するようになったのです」
「70%の失敗の原因はリーダーシップの欠如にある。ここに集まった皆さんはみなリーダーだ。私たちには弱さがあるが、その弱さを通して神様の力が現れる」と励ました。