前橋ハレルヤブックセンター オープン ミシン店がキリスト教書店に


群馬県前橋市で、キリスト教書店「前橋ハレルヤブックセンター」(城東町2ノ5ノ3、TEL027-212-8505)が 5月4日からオープンした。

写真=開店前の礼拝を行った

写真=平積みされたキリスト教書を眺める来客者

 群馬県前橋市に5月4日、開店したキリスト教書店「前橋ハレルヤブックセンター」(1面に関連記事)。開店前の礼拝が終わり、扉を開けると、待ち受けていた人々が次々と店内へ入り賑わった。聖書、キリスト教入門書、信仰読み物、神学書、グッズなど。来店者は様々な商品を直接手にとって選んでいた。近隣や県内の教会の信徒や牧師、帰省中の家族連れ、青年会のグループが訪れ、再会や新しい出会いを喜ぶ姿があった。

 福島和子さん(前橋ハレルヤブックセンター店主)の夫の彰一さんは、地元で104年続き、地域に親しまれてきたミシン店福島ミシン店を営む。書店は同店舗の3分の2のスペースをリニューアル。ミシン修理部門は継続する。近隣からも関心が向けられ、様子をうかがう姿があるという。

 キリスト教書店は、和子さんが信仰をもってから40年来の願いだった。キリスト教書店に問い合わせたり、イベントに参加するなどしてきたが、「夫はミシン店を続けたかったし私は神経心理学を専門とする言語聴覚士。なかなか状況は許さず実現に至らなかった」。「病院では、クリスチャンであることは伝えられてもなかなか福音を語るところまでいかない。やはり文書による伝道が必要と思っていました」

写真=大通り沿いにある 前橋ハレルヤブックセンター

 店舗は交差点のそばで、自動車の往来も多い大通り沿い。広い窓があり、外から店内がよく見える。「20年前、ミシン店を自宅の建物に移転し改装した時、もしいつか書店になったとしたら使えるよう、棚を置けるテーブル、大きな窓のディスプレイなど用意しました」。5年前には、所属する福音伝道教団前橋キリスト教会に、文書伝道団体のいのちのことば社職員が訪れ、和子さんは書店への思いを告げた。

 実際に書店開店へ動き出したのは今年1月からだ。「夫がミシン店の販売をやめ、修理業だけにすると決断した時、書店を始められると思いました」。早速、いのちのことば社に連絡。折しも、いのちのことば社直営店のオアシス新宿南口店が新宿西口に新装移転するのに伴い、古い棚を利用できる可能性があった。2月には、親しい地元の工務店の職人と共に新宿南口店の備品を確認。経営面の課題、運営の方法などを相談し、様々な協力、サポートのもと、開店が決まった。「3月の新宿南口店解体時には備品を取りに行き、翌日には前橋で、教会の男性などに手伝ってもらい、設置作業をしました」

 スタッフはボランティアで支える。読書会主宰者や美大出身者など、それぞれの特技やネットワークが生かされた。

 「クリスマスやイースターなどの機会には、イベントをして地域にアピールしたい。ぜひ次の世代にも志のある人が起こされ、育って、長く続けていけるようにしたい。書店が存在することに意味がある」と和子さんは抱負を語った。

 【前橋ハレルヤブックセンター】〒371- 0016群馬県前橋市城東町2ノ5ノ3、電話027・212・8505、 Shttp://ken3300.sakura.ne.jp/

【高橋良知】