聴き合い、息合わせ、喜びに 日韓文化友交コンサート「平和のリボン」開催
楽器や国籍の枠を超えた合奏で、音楽を通し、互いを聞き合い、息を合わせる姿が印象的だった。
日韓文化友交コンサート「平和のリボン」(KHN[社団法人「韓国とその隣国たち」]主催)が9月6日に、埼玉県さいたま市のさいたま芸術劇場音楽ホールで開催された。
同コンサートについて、本紙7月21日号日韓特集でも紹介した。日韓関係は残念ながら、そのころから悪化の一途をたどり、様々な行事の取りやめも続いた。そんな中、日韓の音楽家らの思いで、同コンサートは実現にこぎ着けた。
ジャンルはクラシックから、童謡、映画音楽、現代音楽、タンゴ、賛美歌まで多様だった。
冒頭は地元さいたま市の青山学院大学系属 浦和ルーテル学院中高等部のハンドベルクワイヤーが出演。
20人近いメンバーがベルを次々と持ち替えるダイナミックな演奏。あたたかい響きもあれば、スリルある音楽もあった。
壇上インタビューで、この夏、韓国との交流プログラムに参加してきという学生から、「このような時だからこそ、お互い隣人の魅力を知っていきたい」とコメントがあると、会場からはひときわ、大きな拍手が起きた。
音楽監督を務めたマリンバ奏者で韓国出身の野田愛(韓国名チャン・エリョン)さんがかかわる、知的障害や発達障害をもつ演奏家グループJArtアンサンブルからピアニストのイ・ドルリムさんが出演。
そのお母さんが柔らかな笑顔でコメント。障害をもったことの苦労とともに、ピアノを通して、苦難を乗り越えた喜びを伝えた。
合奏では、繊細な演奏、力強い演奏それぞれを聞かせた。
マリンバ演奏では、野田さんと浜まゆみさん。5オクターブのマリンバで、両手にバチ3本ずつをもった演奏は、重層的な音の世界をかいまみせた。
日本からはグレイス合唱団(重見通典指揮)、岡田恵美子(フルート)、内山厚志(クラリネット)、それぞれの演奏をKHN室内管弦楽団チェンバ・アンサンブルが支えた。
日韓のそれぞれの童謡「故郷」を重見氏の編曲で演奏する場面もあった。
アンコールの賛美歌、いつくしみ深き、アメイジンググレイスには聴衆も参加した。
最後にKHNの指揮者シン・ドンヨルさんから、もう一曲賛美歌曲の演奏のプレゼントがあるなど盛りだくさんの内容に、終演後も拍手がなり続けた。
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