9月1日号紙面:日韓関係回復のために祈り会 互いの国を愛せるように
日韓関係回復のために祈り会 互いの国を愛せるように
韓国の最高裁にあたる大法院が昨年10月、元徴用工や元女子勤労挺身隊をめぐり日本企業に賠償を命じた判決(徴用工問題)を発端に、今年8月、日本政府が韓国をホワイト国(輸出優遇国)から除外、韓国も日本をホワイト国除外で対抗するなど、日韓関係が今までになく悪化してきている。そんな状況を憂い、何かしたいと「日韓関係回復のための祈祷会」が8月16日、東京・港区赤坂にある教会「フリーダム東京」で開催された。呼びかけ人は妹尾光樹氏(JFGA・純福音成田教会牧師)。呼びかけに応じた日本を愛し韓国を愛する日韓の牧師、信徒クリスチャン約30人が集い、日韓関係回復のために熱心に祈りをささげた。
【中田 朗】
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最初に妹尾氏が、祈祷会開催への思いを語った。「半分韓国人と言えるほど韓国との関わりが深い私は、この現状を見て韓国の方と祈りたいと思った。政治問題うんぬんでなく互いの民族、国の人々が憎しみ合うような動きが出て来ており、クリスチャンも影響を受けている。そういう中で神様は『天の御国が地にもなされますように』と主の祈りを思い出させてくださった。憎しみ、恨み、争い、ねたみはサタンに属するもの。天の御国に満ちあふれているものをこの地に満たすという思いで祈りたい」
当日は、チェ・ドクシン氏(フリーダム東京牧師)が賛美リード。「韓国で最も歌われている賛美が2曲ある。『花も』と『慕い求めます』だ。日本の賛美が韓国で最も歌われていることに、すでに霊的に一つだということを神様は教えてくださっている」と語りかけ、「花も」「慕い求めます」、チェ氏のオリジナル曲「主の恵み」などを一緒に賛美した。
続いて妹尾氏の司会進行で、▽為政者、政治を司る人々のために、▽韓国のために、▽日本のために、▽韓国教会のために、▽日本の教会のために、と祈りの課題を挙げ、一斉祈祷。その後、それぞれの課題を覚えて代表者が祈祷。「安倍晋三首相と文在寅大統領が理解し合えるように」、「あなたの愛を受け取れるよう私たちに、日韓の政治家に、謙遜さを与えてください」、「イエス様が愛してくださったように、互いの国を愛することができるように」など、祈りをささげた。
集会中、日本人と韓国人のクリスチャンが抱き合い、祝福し合うシーンも。日本に帰化したある女性は「日本人が韓国人のために祈ってくださる。それだけで感謝」と涙を流した。
当日は、「同じ時間に一緒に祈りたい」と、韓国・仁川、福岡、大阪、名古屋でも同時祈祷がささげられた。同祈祷会は日時は未定だが、また行う予定だ。